gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ニュース解説 - 「Excel方眼紙」は悪か、否定派と肯定派が激論:ITpro

2017年9月30日、東京・両国で公開討論会Excel方眼紙公開討論会」が開かれた。Excel方眼紙とは、表計算ソフトのMicrosoft Excelを方眼紙に見立ててワープロのように使う手法を指す。集計やプログラム処理が困難とされるExcel方眼紙は、本当に使うべきではない「悪」なのか。否定派と肯定派が講演とパネルディスカッションを繰り広げた。
(中略)
「ネ申Excel」は、紙文化をExcelに持ち込んだことでデータ解析に支障を来している問題を三重大学の奥村晴彦教授がTwitter上で指摘し、上原氏とやり取りする中でネットに広まった呼び名だ。
(中略)
上原氏は、主に官公庁などに向けて「紙を信じているから神Excelが流行る」としてボトムアップで根絶を求める声を上げていたところ、神Excel問題が当時自民党行政改革推進本部長だった河野太郎衆議院議員の目にとまり、2016年11月に文科省に全廃指示を出すなど「思わぬ援軍」(同氏)があったという。
(中略)
長岡氏は講演の中で、「否定派の見ているExcelファイルはセルのサイズがバラバラで、そもそも方眼紙になっていない」と、いわゆる神ExcelExcel方眼紙は違うと指摘した。
では「悪」ではないExcel方眼紙とはどういうものか。長岡氏は「1マス1文字はさすがに否定したい」と前置きしつつ、結合するセルの数や位置に規則性があり、マクロなどのプログラムから処理しやすいものであれば「まだ便利に使える」(同氏)ものとした。
(中略)
Excel方眼紙」と「神Excel」を分ける要素は何か。
(中略)
上原氏は、神Excelを「見た目を綺麗にするテクニックを駆使した結果、入力の機能を破壊してしまったもの」と定義する。長岡氏は、「マウスやカーソルキーを使わないと連続して入力できないような、入力に支障をきたすもの」、田中氏は「(セルの属性で時刻や通貨を表記する)表示形式を使わずに、カンマや助数詞をセルにデータとして入力しているもの」とExcelの機能を無視して単なるシートとして利用していないものが神Excelとした。渡辺氏は、「プログラムからデータを再利用できないものが神Excel」と定義する。
(中略)
ディスカッションにおいて意見が一致したのは、神Excelのファイル内で作業が完結するのであれば、作成者の裁量の範囲だということ。他人とのやり取りが生じるのであれば、Excel表計算ソフトとしての機能を損なわない義務があること。そしてデータと表現を分けて考える情報教育の必要性だ。
(後略)

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/100101144/?n_cid=nbpitp_mled_pcm&rt=nocnt

中々に良いまとめ。
昔、自分もIT業界に入った直後に「ネ申Excel」の見た目の美しさに感嘆し、そしてそのメンテナンス性の悪さ、データの扱い辛さに辟易したものだが、個人の裁量で、自分だけが使う分には、見た目の美しい「Excel方眼紙」帳票は、決して根絶すべき邪悪とは思わない。
単なるガラパゴスであり、狭い生存域に生きる美しい熱帯魚の様なものだ。
しかし、これが官公庁という、データのシェアと活用が強く求められる組織で使われ、それが周辺関係者にも強要されるとなれば、これはもう業務効率を絶望的に悪化させる、根絶すべき邪悪であり、絶対悪であり、人類悪である、と断言できる。
こんなのを現場に強要した低脳官僚は、給料を全額国庫に返納した上で、回線切って吊って欲しいレベルで、日本という行政組織の効率を低下させた戦犯だと思う。