gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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一人暮らしの自炊に最適?「プチ圧力調理バッグ」がおすすめ!チンするだけで調理終了&入れたまま冷凍保存も可能なので作り置きに最適 - Togetter

調べてみると、「約1.1気圧、102℃の“プチ圧力”」と言う事で、圧力鍋が実現する「低圧(2気圧)時120度、高圧(2.45気圧)時128度」という、時短効果が得られる高温には全く及んでいない。
どっちかというと、これはシリコンスチーマーに近い物だと思う。
しかし、シリコンスチーマーは再利用可能な訳で、1回60円のコストなら、20回も使えばシリコンスチーマーの方がコストが安くなる。
まあ、その辺はメーカーも判っているのか、シリコンスチーマーとの「比較」もやっているのだが、どうにも結果が胡散臭い。*1
実験1だが、そもそも、凍っている肉が、電子レンジ600w5分で解凍された上で、中まで火が通るか、と言われると、経験上、かなり疑問だった。
例示されたシリコンスチーマーのサーモ画像の様に、良くて表面に火が通り、中の解凍は中途半端、と言うのが妥当だろう。
しかし、プチ圧力調理バッグの例だと、完全に火が通っている。
…これ、肉の大きさが違うやん。
写真を見ると、シリコンスチーマーで例示された肉と、プチ圧力調理バッグで例示された肉とで、大きさが全く違う。
大きい肉に、芯まで火を通すのは、当然時間が掛かる。
大根の方については、600W3.5分調理なのだが、「蒸し」が主で、煮込みは大根下面にしか発生しないシリコンスチーマーに対して、袋状のプチ圧力調理バッグだと、煮汁に大根が全て浸かり、「蒸し・煮込み」の2つの加熱が行われるから、調理結果に差が出る事は、納得できるのだが、肉の調理に関しては、恣意的な結果操作が疑われる。
続く実験2も、明らかに有利な結果が出た「大根」による調査であり、グラフをよく見れば判るが、6分後の加熱結果について、3つの調理法全てが同じ柔らかさに至っている。
…というか、実験2で一番有意な差が出ている3.5分の時間を、実験1で適用している時点で…と言うべきか。
電子レンジで放置調理、と言う時点で、「時短」という効果自体にはあまり意味が無く、「煮込み」を作る限り、味が染みる時間は多ければ多い程、味わいが良くなるんだから、この2.5分の差が大きいとは思えない。
結論から言うと、コレを便利に感じる人は、シリコンスチーマーを買った方が捗ると思うし、圧力調理したいなら、小さな圧力鍋を買った方が何倍も捗ると思う。
ああ、でも「煮魚」を少量作るなら、これは使えるかも。
まあ、まとめ人が最後に付けた様に、ぬこさまを愛でる方が、良い文明かと。