gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国初の国産空母、大連周辺海域で初の試験航海 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

【北京=東慶一郎】中国初の国産空母(排水量約5万トン、全長約300メートル)が13日、遼寧省大連の周辺海域で初の試験航海を実施した。
中国海軍の空母としては、ウクライナから購入した船体を改造した空母「遼寧」に続く2隻目。今後も試験航海を行い、2019年中には就役が可能になるとみられている。
中国メディアによると、国産空母は同日午前7時過ぎに大連港を出港した。機関部の作動状況などを確認したとみられる。

http://www.yomiuri.co.jp/world/20180513-OYT1T50075.html

西側では、遼寧(001型)の中華コピーである本級を、001A型と呼称しているのだが、中国では「純国産」と謳っている都合で、新規型番の002型と呼称しているんだとか。
相変わらず、実より名の方を重視して、虚実が好きよねぇ…。
ちなみに
艦名、西側型番、中国型番だと

遼寧 … 001型 … 001型 (スクラップからの修復艦)
山東 … 001A型 … 002型 (遼寧の中華コピー艦) 起工:2013/11 進水:2018/04
広東 … 002型 … 003型 (本来の意味で純国産空母) 起工:2015/03 進水:2019/08?

となり、西側呼称と1番ずれる。*1
更に余談だが、広東には蒸気カタパルトを搭載する予定だったが、開発に失敗。
アメリカから情報を盗んでパクった電磁カタパルトを搭載するとされているが、元々蒸気カタパルト式で設計されている広東を、途中から電磁カタパルト式へと変更する為には、不要になった高圧蒸気ボイラーの代わりに、発電機やら蓄電システムなどを搭載しなくてはならないし、そもそも2015年時点で未完成だった電磁カタパルトを、絶賛建造中の空母に組み込むためには、どんなに遅くとも今年中までにはモノが完成していないと、完成した艦体に後から組み込むか、建造を中断する事になる。
そして、現時点で中国の電磁カタパルトが完成している、と言うニュースは聞いた事が無い*2
ついでに言うと、艦載機であるJ15だが、元々Su33のコピー機で、カタパルト発進を前提とした設計になっておらず、カタパルト装備艦にもJ15を搭載するなら、カタパルト発進可能なように、改修する必要がある。
…が、カタパルト発進可能な艦上戦闘機の開発経験があるのは世界でもアメリカとフランスだけである。
基本的に、ロシアから技術を盗んで兵器開発していた国だから、フランスから技術を買わない限り*3、自力でカタパルト対応改修は出来ないんじゃないかな…。
あと、山東艦にもアングルドデッキに2基のカタパルト(蒸気or磁気)を付けるって話はあったはずなんだけど、ニュースを見る限り、無さそうな感じやね…。

*1:最終的には、中国側の番号に合わせる事になるだろうが…

*2:地上試験機を組み立てたと言うニュースを2015年頃に聞いたきり続報なし

*3:フランス人は典型的な死の商人気質なので、金さえ貰えれれば、嬉々として売るだろう