gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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F2戦闘機後継「高すぎる」国際共同開発に暗雲 : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

航空自衛隊のF2戦闘機の後継機を巡り、日本主導の国際共同開発を模索してきた防衛省の路線が揺らいでいる。大本命と目される米ロッキード・マーチン社の開発提案が想定より高額で、費用対効果の観点で疑問視する声が上がり始めたためだ。
 ◆予測は150億円
現在約90機が配備されているF2は2030年頃から退役が始まる。戦闘機開発には10年程度を要するため、防衛省は、年末に策定する次期中期防衛力整備計画(中期防、19〜23年度)に具体的な開発方針を明記したい考えだ。
後継候補は、〈1〉米空軍のF22戦闘機の機体をベースに、F35の電子機器を搭載した高性能ステルス機とするロッキード案〈2〉空自の主力戦闘機F15の技術を活用した米ボーイング社案〈3〉英空軍の主力戦闘機「タイフーン」の技術を活用する英BAEシステムズ社案――の3案が浮上している。いずれも日本との共同開発が前提だ。
3案では、ステルス性や飛行性能などでロッキード案が抜きんでており、防衛省は情報収集段階から本命視してきた。だが、13日にロッキードが示した正式な提案では、1機あたりの価格が200億円超で、150億円とみていた防衛省の予測や空自が導入したF35の価格(約131億円)を大きく上回る結果となった。防衛省幹部は「高額すぎだ。このままでは受け入れられない」と嘆く。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20180717-OYT1T50017.html

馬鹿じゃねぇの?
元々、F22を調達する予定だった時には、モンキーモデルの開発費用も日本が負担で、あの超円高の時代ですら1機220億円と予想されていたけど、日本はF15代替で100機以上も買う気満々だったのだが。
当時、最新すぎるF22について、輸出してくれるだけで有難い、としてライセンス生産は完全に諦めてて、完成品購入を予定していたから、調達価格の全額が、アメリカに落ちる金だった。
それを、調達価格の最低6割が日本に落ちる、日本が主導の共同開発で1機200億?
しかも、開発に伴う技術移転も見込めて、国内の航空産業に大幅なプラスが期待できるのに。
めっちゃ条件が良くなってるんだけど。
なんつーか、ATDXと続くX2試作のお陰で、アメリカがF35輸出に関して大幅に譲歩してくれたことに味を占めて、勘違いしてるんじゃないかな…。
日本が単独で第5世代戦闘機を実用レベルで開発するなら、1機200億どころじゃ済まないんだが。
そもそも、トランプが大統領で、日本に対して非常に融和的な態度を取ってるから、ここまで譲歩が引き出せてるだけで、次の大統領が「普通の大統領」なら、議会の反対で、またF2開発の悪夢再びやで?
ちなみに、この開発自体は、アメリカにも大きなメリットがある。
90年代開発のF22も、そろそろ大幅なアップグレードが必要な時期になってて、F35からのフィードバックを取り入れたい思いがあるからだ。
その試作とも言える機体を、日本の金で開発できるのだから、アメリカとしてもメリットは大きい。
こんな機会が二度と巡って来るとは思えないので、さっさとチャンスの神様の前髪をしっかり握らないと、駄目だと思う。