gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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南シナ海での共同資源開発へ覚書、中比首脳会談 - 産経ニュース

シンガポール=吉村英輝、北京=西見由章】中国の習近平国家主席は20日、フィリピンを公式訪問し、首都マニラのマラカニアン宮殿(大統領府)で、ドゥテルテ大統領と首脳会談を行った。両国は南シナ海を念頭に置いた石油と天然ガスの開発協力や、巨大経済圏構想「一帯一路」の推進に関する覚書に署名した。
中国外務省によると、両首脳は両国を「全面的戦略協力関係」に格上げすることで一致。習氏は「インフラ建設や農業分野などでの協力を強化しなければならない」と述べた。また南シナ海の領有権問題については「友好的な話し合いで立場の相違をコントロールできる」と主張した。
ただ、天然資源の共同開発海域はフィリピンの排他的経済水域EEZ)や領海内が想定される。ドゥテルテ政権は自国の取り分を6割以上とする確約を取り付けたい意向だが、フィリピン国内には対中警戒から一切の合意に反対する声も根強い。中国との共同開発に踏み切るためには議会の承認が必要で、今回署名した覚書の内容が実現できるかは不透明だ。 
ドゥテルテ氏は、国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所が中国の南シナ海の主権主張を全面否定した裁定を「棚上げ」し、見返りに経済協力を取り付けるなど、対中融和姿勢を維持している。
フィリピン政府によると、中国の国家主席が首脳会談のためにフィリピンを訪れたのは、2005年の胡錦濤氏以来13年ぶり。

https://www.sankei.com/world/news/181120/wor1811200035-n1.html

最初からドゥテルテ大統領は、中国に対して擦り寄る姿勢を見せている、外祖父が中国人であり、判りやすい中国共産党の息が掛かった指導者なので、「中国寄り」を通り越した「中国と合体したい」大統領。
過去に「フィリピンを中国の一つの省に変えることができる」とまで発言している。*1
記事中にある通り、前政権の輝かしい遺産であったはずの「仲裁裁判所の判断」を、惜しげも無く投げ捨てて中国に擦り寄った事で、フィリピン国内でも疑念を持たれたが、市長時代に私兵を使って超法規的な殺人行為を繰り返していたドゥテルテは、性格的にねちっこい根暗だが、根っこは判り易く独裁者気質であり、中国との親和性が高い事からも判る通り、国内弾圧に躊躇しない。
米中対立が顕在化した場合、良くて中立、悪ければ中国側に立ちかねない国になっている。
シーレーンを日本と共有する重要な国なんだけどね…。

*1:アメリカが戦後に日本を州として組み込まなかったのは、人口3億の民主国家に、人口1億の州を追加したら国が乗っ取られかねなかったため。対して、社会主義国で人口13億プラス誤差1億人以上の中国が、人口1億のフィリピンを飲み込んでも、誤差でしかなく、多いならちょっと民族浄化すれば良いので、フィリピンが中国の省になっても、中国的には全く問題が無い