民主党政権は「悪夢」だったのか – アゴラ
安倍首相が自民党大会で「悪夢のような民主党政権」と評したのに対して、立憲民主党の枝野代表が「自殺者数が減るなど、よくなった部分もある」と反論したことが話題になっている。公平にみて民主党政権が悪夢だったことは事実だが、安倍政権はそれほどいい政権なのだろうか。
http://agora-web.jp/archives/2037196.html
(後略)
ここ数年、時間が経ったから、愚民揃いの日本人の記憶が風化しているだろう、と期待して、悪夢を通り越した人災だった民主党政権期を、嘘統計や適当な風説をでっちあげて、再評価しようという動きが、ポコポコと湧いて来るのだけれど、むしろあれだけ酷い、としか言いようが無い政権と、その直後の大幅なマイナススタートだったお蔭で、真っ当に政治するだけで殆どの指標が回復し、高支持率が維持できた安倍政権を比べ、非難に使おうとか、よく恥知らずな事が出来るもんだ、と。
鳩山のトラストミーなんて、文大統領と同レベルの異常行動だし、赤松口蹄疫での民主党の無能無策は、本当に酷いの一言だった。
トドメは、無責任な菅が、震災直後に在日米軍から申し入れのあった、減速材注入支援を蹴って、しかも海水注入の決断が出来ない東電首脳陣からさっさと指揮権を取り上げるべき所を、自分の責任にしたくない一念で東電に任せ続け、メルトダウンを引き起こした。
それだけでなく、遅れに遅れた海水注入の決断すら、首相の決断でなく統合幕僚長の決断だったと、公表して責任回避をやらかしている。
…自衛隊の最高司令官は、菅直人、おまえだろ！と、当然のように自衛隊からツッコまれた。
これ以外にも、原発にかまけて災害復旧や支援の手配が遅れ、民主党があまりに対応が遅かったので、当時野党だった自民党が各地で動いて救援活動を支援していたのだが、この件は殆ど報道すらされなかった。*1
なお、震災の直前まで、菅は違法献金問題で、進退を迫られていたのだが、震災のお蔭でうやむやになって、しれっと続投したというオチまである。
あと、自衛隊が災害派遣に７万計画で動き始めた時に、菅が何の根拠も無く、無責任に「１０万に動員する」と言い出した為に、総理大臣をトップとする自衛隊は予定していた兵站計画を丸ごと投げ捨てる羽目になった。
そしてある意味、本当の意味での限界の動員能力を出さざるを得なくなったのである。
その結果、中露はすかさず偵察機を日本に飛ばし、「どこまで日本の自衛隊に余力があるのか」を確認しに来ている。
自衛隊はスクランブルで応じて、震災中でも国防組織として活動できることを示し、面目を保っているが、菅が余計な事を言わなければ、綱渡りの様な自衛隊活動する必要は無かったのだ。
頭の悪い人は、一人でも多くの自衛隊員が被災地に投入されれば、その分、より多くの人が救えたのだろうから、良い事だろう、と考えてしまうかもしれないが、きちんと計画もなく人だけ余計に送られても、遊兵が増えるだけなのだ。
もちろん、派遣された自衛隊員が被災地で遊んでいた訳ではないだろうが、必要十分以上の、多くの人数を投入する訳で、端的に言えば、災害派遣が長引いた際の、交代要員を無駄に損耗させただけという話になる。
そんな状況で、自衛隊員が温かいメシを食う事すら非難したのが、日本のマスコミである。
…ホント、あの時は、なんで民主党政権が与党だったのか、民主党に投票したクズどもを本気で呪ったものである。
震災後ほどなくして、隠しきれなくなったメルトダウンが公表され、実は菅政権はかなり初期の段階でメルトダウンを知っており、東電職員が決死の覚悟で現地対応している中、自分たちだけ厳重な放射線防護服を着て、視察ごっこに興じたりしていた事が明らかになる。
…この点も、あまり報道されていない。
そもそも、この原発事故に関わる与党内の会議で、「議事録を残さない」という決定だけは最速で出ている辺り、本当に民主党政権のクソっぷりが判るだろう。
「民主党政権にとって震災は不幸だった」とか、したり顔で語る奴がいるけれど、むしろ震災のお蔭で菅政権は延命したし、原発に関する発言で枝野は何故かマスコミでａｇｅられて、人気が回復し、後の野田内閣でも残留できた。
当時のマスコミの印象操作で、震災後に株を上げた民主党議員は結構いたというオチになる。*2
なお、国民に向かって散々「安全、大丈夫」と言い続けた枝野は、その時にはメルトダウンを知っていた、とバレる事になるが、まず「東電が隠していた」で責任逃れし、程なく民主党政権が終わってしまったので、そんなに非難されなかったオチまでつく。
当時を思い出せば思い出す程、民主党を擁護する奴は、今からでも福一行って来い、としか思えない。
