gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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垂直パネルで野菜栽培 省スペースで安定的収穫可能に--人民網日文版--2006.04.06

垂直のパネルでレタスを育てる珍しい実験が兵庫県三田市で進められている。少ない面積で効率よく収穫できるうえ、密閉された屋内で栽培するため害虫などの心配もない。同市で農業を営む丸元誠一さん(65)が植物栽培プラント会社「きゅぶふぁーむ」を立ち上げ、神戸大農学部と共同で研究している。
実験装置は「超高密度植物垂直ミスト水耕プラント」。床面積約13平方メートル、高さ5メートルの工場の中で、幅1.8メートル、高さ90センチのパネル8枚を2列に積み上げレタスを栽培している。植物栽培用の特殊な蛍光灯を光源にし、栄養分を含ませた霧を吹きつける。露地栽培の3分の1の期間で収穫できるという。実用化のめどはついたといい、将来的には果菜類などにも取り組んでいく。
研究に協力している神戸大農学部の金地通生・助教授(46)によると、成分、栄養分は露地栽培とほとんど変わらないという。丸元さんは「自然災害にも強く、安定した収穫が見込める『野菜工場』は次世代の農業。リスクの少なさが低価格につながり、消費者の利益になる」と話す。問い合わせは「きゅぶふぁーむ」(079・568・0239)へ。
asahi.com」 2006年4月6日

http://j.peopledaily.com.cn/2006/04/06/jp20060406_58793.html

古い記事だが、農地が無ければ作ればいいのよ、を地で行ってるお話。
工場で育とうが、鶏肉は鶏肉であるように、レタスだってレタス。
生産効率とコストの問題がクリアされて居るなら、食料自給率を上げる為にも、現在レタスを栽培している農家を全部別な作物に切り替えて、効率化を進めて欲しいものである。
問題は、日本だと工場で作った野菜、というと安物というイメージが付きまとってしまう所か。
中国辺りだと、逆に安全ブランドになりそうだけど。
出来れは、こうした効率的空間利用は、バイオ燃料でプラス収支に持っていけると良いんだけど。
しかし、なんでこんなに食料自給率が低いのに、日本の農地は「余っている」んだか。
小規模農家に無駄に農地を持たせたままで、補助金で甘やかしてるせいだと思うんだけど。
元々農地解放でタダ同然で手に入れた土地なのだから、同様に超低価格で取り上げて大規模農場化すればいいのに。
企業に農地を持たせるのが駄目なら、国がやれば良いと思うし。
とはいえ、
関連:

未来の「野菜工場」頓挫 奥州、LED水耕栽培 2007/07/12
赤色発光ダイオード(LED)照射による野菜栽培を手掛け、岩手県奥州市から補助金約5000万円を受けて2005年に立地した奥州市江刺区の「コスモファーム・フロンティア江刺」が今春、操業を突然停止していたことが11日、分かった。「先進技術の野菜工場」の触れ込みで操業してから、わずか1年5カ月で破たんした。市は原則5年の操業義務を前提に補助金を出しているほか、地元の出資者も多く、波紋が広がっている。
関係者によると、同社は4月中旬、電気料の支払いが滞ったことを理由に送電が止められ、操業を停止したという。工場内部の設備はそのまま置かれ、閉鎖された状態。従業員約20人は操業停止直前に一方的に解雇を通知された。
江刺も含め全国4カ所に同様の野菜栽培工場の設立を呼び掛け、技術提供元になった静岡県袋井市の農業用プラント会社「コスモプラント」は4月に経営破たんし、6月に破産手続きを開始した。和歌山県、千葉県、北海道にある3工場は06年7月から12月にかけて操業をやめており、江刺の操業停止も関連の動きとみられている。
江刺の社長も務めるコスモプラントの社長は連絡が取れない状態で、地元の出資者の1人は「操業停止は突然で、コスモプラントからは相談も連絡もなかった。会社が今後どうなるのかも全く分からない」と困惑する。
フロンティア江刺は合併前の江刺市の誘致企業として立地した。サニーレタスなどを首都圏などに月19トン出荷し、年間2億5000万円を売り上げる計画で、市の企業立地推進補助制度に基づき、設備投資補助金を申請。05年11月からの操業を確認した奥州市が06年4月、補助金約5000万円(半額は岩手県負担)を出した。
補助金受給企業には原則5年間の操業義務があり、フロンティア江刺の操業停止は義務違反に当たる。奥州市は「誘致企業が突然操業停止するのは異例。給付にそぐわない条件がある場合は、補助金の返却を要求することができるが、市にも操業停止の説明は一切なく、社長とは連絡が取れない」と対応に苦慮している。
[コスモファーム・フロンティア江刺] 2004年5月、奥州市など岩手県内外の10数人が出資し設立。資本金6000万円。5億5000万円(土地代含む)を投じて、同市江刺区岩谷堂の工業団地・江刺フロンティアパークに鉄骨平屋730平方メートルの工場を建設、操業した。成長を促す波長とされるLEDの光を照射する野菜栽培は、天候に左右されず一定価格の野菜を出荷でき、野菜工場の先進技術とされた。フロンティア江刺では、室温20度前後に保たれた工場内で約200万個のLEDを使い、レタスなどを水耕栽培した。
7月12日6時12分配信 河北新報

http://www.nouzai.com/news/webdir/286.html

ところで、これってこの技術を利用した野菜工場ちゃうんかい?という話もあったり無かったり。
ただ、色々関連ニュースをとか見ると、この工場は設備投資をケチって十分な数のLED設置せず、大電流を流して光量を増やすなどした結果、10年使えるはずのLEDパネルを1年で壊してしまったり、社長はさっさとトンズラするなど、かなり胡散臭いヤマ師のような仕事だったらしいので、この失敗を技術のせいにするのは違うような気がするけど。
ただやはり、初期投資の大きさと、電気代などの維持費、設備自体の寿命とコストという点を考えると、野菜を安く作れる、と言うレベルでは無いのだろう。
でも、縦置き栽培は便利なんで、アパートでも出来る家庭菜園みたいキットは売れないんだろうか。