gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国の宇宙ビジネスに打撃、中国製商用通信衛星が軌道投入1年弱で機能停止 - Technobahn

【Technobahn 2008/11/13 19:20】 中国が開発して中国が打ち上げを行ったナイジェリアの通信衛星「NigComSat-1」が電気系統の障害から運用停止状態に陥ったことが13日、中国国営のロケットサービス会社、中国長城工業総公司(China Great Wall Industry Coprporation)の発表により明らかとなった。
「NigComSat-1」はナイジェリア政府の宇宙機関(National Space Research and Development Agency)の注文に応じて、中国長城工業総公司が中国国産の最新型衛星バス「DFH-4」をベースにして開発を行い、打ち上げた移動体向け通信衛星。国際衛星市場で中国が初めて受注に成功した商用衛星ともなる。衛星本体はグリニッジ標準時で2007年5月13日に中国の長征3B型ロケットによって打ち上げが実施され当初予定されていた東経42.5度の静止軌道上への投入に成功していた。
中国長城工業総公司では「NigComSat-1」が運用停止状態に陥った原因として「太陽風の影響で電気系統に障害が発生し、それが衛星全体の機能障害につながった」とするコメントを示しているが、太陽活動はこのところ11年周期の太陽活動周期の沈静期が続いており、影響を及ぼしたのは太陽風ではなく、太陽起源以外の宇宙線ではないかとする見方もでている。
9月には欧州版GPS衛星「ガリレオ」の実験衛星2号機「Giove-B」が宇宙線の影響からダウンしてセーフモードに移行。また、NASAの「ハッブル宇宙望遠鏡」もメインコンピューターがダウンしセーフモードに移行するという事故を起きていた(ハッブルの事故原因は調査中)。
障害の程度に関しては明らかになっていないが、地上管制からのリカバリーは困難で、事実上の「完全喪失(Tolal Loss)」となったものと見られている。
「NigComSat-1」の当初の設計寿命は15年を見込んでいた。
中国国産の最新型衛星バス「DFH-4」を搭載した衛星に関しては2002年に打ち上げられたデジタル放送用通信衛星「Sinosat 2 (Xinnuo 2)」も電源系統(ソーラーパネル)に発生した障害により、軌道投入直後に完全喪失宣言が出されていた。
衛星本体の開発および打ち上げに関わる契約費用は3億1100万ドル(約311億円)となっていた。これらの衛星開発費用の全ては中国政府による借款によってまかなわれたものと見られている。
国際衛星市場で中国は始めて受注に成功した衛星が運用1年弱で機能障害から喪失したことは、中国の衛星ビジネスにとっては大きな傷手となりそうだ。

http://www.technobahn.com/news/2008/200811131920.html

中国産の「安物買いの銭失い」の歴史が、また1ページ。
15年使うつもりが、1年で「完全喪失」。デブリと化した訳で。