gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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asahi.com(朝日新聞社):「本、万引きしないで」非行防止活動続ける福岡の本屋 - 社会

「本を1冊盗まれる被害額は40冊売った時の利益と同じ」。福岡県前原市で本屋を営む大石宏典さん(65)は、3年前から平均で月数回ずつ、子ども向けに万引きなど非行防止の講演会を続けている。軽い気持ちの万引きでも被害者側の損害や苦しみは大きいことを知らせ、非行を防ごうという試みだ。
「万引きをする人は、ほんの軽い気持ちで手を出すだけかもしれない。でも被害者がどれだけ泣かされて困っているか。その苦しみを知ってもまだ万引きをしますか」
大石さんは福岡家裁(福岡市)で、比較的軽微な非行で補導された14〜19歳の少年少女や保護者と向き合っていた。約40分間にわたって、「町の本屋」が直面する被害のひどさを切々と訴える。家裁の教育的措置の一環だ。
出版団体でつくる日本出版インフラセンター(東京)は、書店の万引き被害は全国の大手14社(計643店舗)だけで年間40億円と試算している。経産省の02年調査では1店舗あたりの年間被害額は推定約212万円だ。
福岡県警によると、本屋に限らず万引きで検挙・補導された未成年は全国で05年4万4411人、06年3万6904人、07年3万4650人と減少傾向だ。しかし業界団体などによると、転売目的に10冊単位で盗むなど悪質な例が目立ち始めている。店員の注意を引きつける「おとり」や「見張り」など役割を分担して万引きをするグループも。「万引き倒産」に陥る本屋は後を絶たない。
大石さんは、自分の店には防犯カメラを設置したりレジから店内を見渡せるよう書棚を配列したりしている。それでも年間約80万円の被害に悩まされている。「必死に店を守っているが、万引きがこれ以上増えれば本屋の経営はやっていけない」
大石さんによると、最近は見とがめられても反省の態度がうかがえない子が増え、繰り返し万引きに手を染める子もいる。講演では保護者に「軽い犯罪だと甘やかしたらだめ。『イカンことは、やってはイカン』と教えて」とクギを刺す。
大石さんは招かれれば小中学校などにも講演に出向く。福岡家裁の宮本陽介・総括調査官は「被害者に対しての理解を深めることで罪を知り、再犯防止の芽を摘む効果が期待できる」と話す。(羽賀和紀)

http://www.asahi.com/national/update/0108/SEB200901080006_01.html

再販制度で守られている分、利益率が低い書店では、万引き一冊の損害がでかい、というお話。
これが仕入れが売値の1/3以下(下手すると無料)と言う新古書店だと、万引きの被害はソレほどでもないんだけれど、万引き理由が「換金」目的の場合、最新巻が並ばない新古書店には用が無いと言う事か。
犯罪者に情理を説いて犯罪を減らす、という理想論も良いけれど、現実的にはそれでは足りないと思う。
どっかのスーパーでもやっている通り、「掛かった人件費も含めて請求する」という方式にすればいい。
500円のコミックを万引きしても捕まれば、5万円ぐらいの請求書が来るようになれば、「万引きは割に合わない」となる。
犯罪も一種の経済活動だから、割に合わなければ誰もやらなくなるのだ。