gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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核開発に転用可能な工作機械、不正輸出容疑で4人逮捕 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

広島県福山市の工作機械製造大手「ホーコス」が、核開発に転用可能な工作機械を不正輸出していたとして、警視庁と広島県警の合同捜査本部は4日、外為法違反(無許可輸出)容疑で、海外営業課主任の美能圭輔容疑者(32)ら同社社員3人と元社員の計4人を逮捕した。
不正に輸出されたのは、自動車のエンジン部品を製造する工作機械。同社は2002年以降、アジアや欧州など16か国の自動車メーカーに600台以上を輸出しており、捜査本部は、この約9割で輸出規制に触れないよう性能を低く見せる偽装工作をしていたとみて調べている。
ほかに逮捕されたのは、同社係長代理の藤岡征樹(33)、畠山克行(43)の両容疑者と元社員青山正彦容疑者(51)。
発表によると、4人は2004年と06年、「マシニングセンタ」(MC)と呼ばれる工作機械16台を輸出する手続きにあたって、経産相の輸出許可を受ける必要がないよう機械の精度を偽って記入した書類を提出し、無許可で韓国の部品メーカーと中国の自動車メーカーに輸出した疑い。
MCは金属の表面に穴を開けたり、表面を削ったりする工作機械。核開発に利用される遠心分離器の製造に転用可能なため、作動時の誤差が6マイクロ・メートル未満の高精度の製品は輸出規制の対象になっている。
同社製のMCは誤差が2マイクロ・メートル前後で、美能容疑者らは、自社の検査データを6マイクロ・メートル以上に改ざんして書類に書き込んでいた疑いが持たれている。美能容疑者は「許可を得るまで日数がかかるため、納期が遅れないよう書類を改ざんした」と供述しているという。
捜査本部は4日朝から同社本社と菅田雅夫社長宅を捜索しており、同社幹部の関与も調べる。同社は1940年創業。08年9月期の売上高は203億円。
(2009年3月4日13時36分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090304-OYT1T00517.htm

こういう高度技術製品の不正輸出に対して、もっと厳罰をつけられないものなのかね。
ところで、こういう高精度な機械は、「設置する場所」からして精度高い水平やら安定度を求められるんだけれど、韓国やら中国はそういう基本的な部分を理解していない事が多い。
液晶工場で、日本国内の工場が抱えているそうしたノウハウが、企業側の防衛努力で漏出しなくなったとたん、韓国で新しい世代の液晶パネル開発がぴたりと止まったのが、よい例。
この輸出規制にひっかるほどの高精度工作機械だけれど、韓国でカタログどおりの性能を発揮し、維持できるかは別な問題。
そういう意味では、あんまり神経質になる必要は無いのだけれど。