gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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痛いニュース(ノ∀`) : ある農家は派遣切りにあった人を4人採用したが、全員が数日で辞めてしまった - ライブドアブログ

「農業」数日でやめた元派遣 甘くない現実と甘い発想 2009/4/8
100年に一度級の不況の影響で、国内でも派遣切りをはじめとして、数十万人規模の失業者が発生している。それでも、まったく求人、働き場所がないわけではない。とくに作業者の高齢化や後継者不足、休耕地問題に悩む地方では、自治体もあの手この手で人を集めて、「雇用の受け皿」になろうと目論んでいる。
そんなこんなで、いまは空前の就農(を検討する)ブームなんだそうだ。就農説明会などに足を運ぶ人が増え、農業への関心はたしかに高まってると見られる。だがしかし、実際に就農し、続けるとなると、なかなかむずかしい――。そんな実態を報告したのが今回の放送「『派遣切り』農業を目指す」だ。
高付加価値作物に注目
ある農家は、派遣切りにあった人を4人採用したが、全員が数日で辞めてしまったという。「なにしに来たんやという感じの子が何人もいた。やっとられんわという感じにはなりますね」(社長)
そこで実際に辞めた人に話を聞いてみると、想像以上に大変だったということらしい。雪が降る、凍えるような寒さのなかでの農作業。ぬかるみに足を取られるわ、以前の工場労働とは違い、時間がハッキリと決まってない、いつ終わるとも分からない。なんだかよく分からないことをやらされるストレス。慣れない仕事は体力的にもきつい。
本日のスタジオゲストで、テレビでも度々見かける金子勝・慶応大学経済学部教授(農業経済に注目して全国の農村を回っているそうだ)は「(人を)部品のパーツのようにあっちからこっちへ移す」というミスマッチ論的発想の非人間性を指摘する。
その一方で、就農する側もきちんとした農業への理解がなく、漠然と「牧歌的」なイメージを抱いて就農してしまったりしているのも問題だという。「そんなに甘くない」(金子)のである。農業に特有の能力があるし、時間の流れも違う。頭も使わなければいけない――。
で、成功している就農例を見ると、やはり付加価値の高い作物をつくっているところが多いそうだ。収入が比較的多く見込め、先の展望が明るそうなところに(優秀な)人材が集まる。結局、農業といっても、基本的な雇用の構造に特別なところはなく、他の業種と変わらなそうなのであった。
ボンド柳生

http://www.j-cast.com/tv/2009/04/08039107.html

自作農家が「専業では食えない」と主張する原因と、なんで戦後日本が「農地解放」で「小作農」をなくしたか考えれば、農家の下で「雇われて働く」なんて言うのが、如何に「(労働と対価がつりあわない)儲からない仕事」なのかは、理解できるだろうに。
仕事の内容もロクに理解せず異業種に飛び込んだくせに、数日で逃げ出す派遣も、派遣ではあるが、そういう意味では、この雇った社長がしゃあしゃあと「やっとられんわ」と言うのはアンフェアな言葉だと思う。
田舎の農家と付き合うと判るが、人格的に「利己的な吝嗇家、でも見栄っ張り」が多い。*1
その辺りの機微を理解して上手く付き合えるならともかく、都会でドライな人間関係に慣れた人が、あくまでも「農業の手伝い」のつもりで働きに行ったら、ロクに説明も無く重労働、小間使いのように家の雑事まで押し付けられた、という公私の別なく「雇われ人に厳しい」世界に耐えられないのは当然。
…まあ、工場の単純労働(基本的に女子供でも出来るように単純・分解・標準化された仕事)と同列に考えて農業に行く時点で間違ってるといえば、その通りなんだけど。
ぶっちゃけ、自作農でもない人間が「農業」をするのが間違い。

*1:田舎らしい親密な相互互助的な付き合いも出来る、という言い方も可能。相手の自慢話を喜んで聞き、何か物を貰ったら、例え要らない物でもニコニコ受け取り、必ずお礼に等価かより高い価値のある物を渡すマメさがない人は生きていけない世界である。コレが出来ないと、影でどれだけボロクソに言われるか…