gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

asahi.com(朝日新聞社):西淀川の女児虐待事件、殺人罪での起訴見送りへ - 社会

大阪市西淀川区の小学4年生、松本聖香(せいか)さん(9)が虐待を受け衰弱死した事件で、大阪地検は、母親の美奈容疑者(34)と内縁の夫、小林康浩容疑者(38)=死体遺棄罪で起訴=を勾留(こうりゅう)期限となる10日に保護責任者遺棄致死の罪で追起訴する方針を固めた。地検は死因と虐待の因果関係が明確でなく、両容疑者が殺意を否認していることから、殺人罪での起訴は見送ることにした。
両容疑者は死体遺棄罪で起訴された後の5月21日、大阪府警に保護責任者遺棄致死容疑で再逮捕された。捜査関係者によると、美奈容疑者は再逮捕直後の府警の調べに、聖香さんの死亡直前の状態について「このままでは死んでしまうかもしれないと思った」と供述し、小林容疑者も「暴力をふるってベランダに長時間放置し、殺してしまった」と話していた。こうした点などから、府警と地検は再逮捕後も両容疑者に未必の殺意があった可能性もあるとみて調べてきた。
府警の捜査では、両容疑者が3月中旬から聖香さんを殴ったりベランダに閉め出したりして虐待。4月4日夜、衰弱した聖香さんに暴行を加えてベランダに放置し、5日ごろに聖香さんが死亡した――という経緯が判明。一方で、聖香さんの死因は衰弱死で、ベランダに放置されたり、暴行を受けたりしたことが死亡の直接の原因とまでは断定できず、両容疑者が地検の調べに対して殺意を否認したことから、殺人罪で起訴しても公判の維持は困難と判断したとみられる。保護責任者遺棄致死罪で起訴されれば、裁判員裁判の対象事件となる。

http://www.asahi.com/national/update/0609/OSK200906090082.html

本当に、子供の命は軽いのう。
これは「拷問殺人」と、何が違うというのだろうか。
「まさか死ぬとは思わなかった」と言えば、殺人じゃなくなるとは、実に素晴らしき司法の世界。
女性には「母性本能」があるから育児に向いている、というのが離婚後の親権について、圧倒的に女性優位に出来ている理由だと思うのだけれど、こういう事件を見るにつけ、「母性本能」は「母性神話」による錯覚なんだなぁと思う。
閑話休題
記事中で、裁判員裁判の対象となる可能性が示唆されているが、裁判員制度は「大きく民意と乖離している司法に民意を反映するため」の制度で「裁判官3名、裁判員6名」の計9名で行われる。
が、裁判員6人が全員一致で彼らに殺人罪に拠る死刑を求めても、裁判官が全員3名が死刑を拒否した場合、死刑にはならない。
その場合、裁判員の方々に対し、裁判官じきじきに「勉強」させてくれるので、「構成裁判官及び裁判員の双方を含む過半数の賛成」になるまで延々「勉強」。(つまりどうにかして裁判員2人を丸め込めば、裁判官の求めるとおりの判決に出来る)
民意の反映といいつつ、最終的に裁判官が認めない限り、決して民意が反映されないように仕組みを作り、マスコミや弁護士がネガティブキャンペーンやってこの制度を潰したがっている事を考えれば、司法が裁判員制度の導入に当たって組み込んだ、既存の判例を守る為の安全装置なんだろうね…。
ま、確かに「マスゴミに煽られた愚民が死刑乱発したら困る」という司法関係者が危惧する一面があるのは、事実だと思うけど。