gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

Bloomberg/戦闘機受注“ブラジル決戦” サーブ、現地生産計画アピール - FujiSankei Business i./Bloomberg GLOBAL FINANCE

ジェット戦闘機「グリペン」を製造するスウェーデンの航空機メーカー、サーブは、同機の生産拠点をブラジルに移転する計画を進めている。ブラジル政府からの18億ドル(約1702億円)の受注を勝ち取り、今後の生産を確実なものにすることが狙いだ。
ブラジル政府からの戦闘機36機の受注をめぐって、サーブの最大の競合相手は、FA18戦闘機の米航空機メーカー大手ボーイング。サーブは既に、グリペン生産拠点のおよそ半分をブラジルに移す態勢に入り、ボーイングをかわそうとしている。
グリペンマーケティング担当主任ボブ・ケンプ氏によれば、同機は1機5000万ドル。組み立ての最終工程の委託については、すでにブラジル航空機大手エンブラエルに提案済みだ。
サーブは、旗艦モデルながら受注が減少しているグリペンの将来を、ブラジル政府からの注文に託している。米ボーイングやF35で市場シェアを握る米航空宇宙機器大手ロッキード・マーティンがまだ戦闘機市場を独占まではしていない今、早ければ来月にも決まるブラジルからの受注獲得は、グリペンの地位を守るためには極めて重要だ。
米航空コンサルティング会社ティール・グループのアナリスト、リチャード・アブラフィア氏は「費用対効果で言えばグリペンは素晴らしい航空機だが、サーブにはここという得意な市場がなく、決定的に不利な立場にある」と分析している。
ブラジル防衛省によると先月、ボーイング、サーブ、そして仏航空機メーカーのダッソー・アビアシオンの3社が戦闘機受注に向けた最終案を提出。ダッソーは戦闘機「ラファール」の受注を目指している。
ケンプ氏は、サーブはブラジルに競合他社よりも大規模な技術移転を行うため、受注競争に勝てると確信。サーブはブラジルで「次世代」グリペンの開発を計画、ブラジルにデザイン開発段階からの参画を提案している。
またグリペンは、精巧さでは勝るボーイングFA18より約2割価格が安く、さらには、国内各地の基地に配置する際に少数編成が可能となるなど整備性の良さを備えており、ブラジル空軍の需要により適していると説明している。部品・整備費用もFA18の3分の2で済むという。
ブラジル空軍の要望は老朽化したダッソーの「ミラージュ」の補填(ほてん)だが、ケンプ氏は今後同国で120機ほどの需要が出ると見込んでいる。
8月初旬、ブラジル空軍がネルソン・ジョビン国防相に発注先を推薦し、ルラ大統領が最終決定を下す予定だ。(Sabine Pirone)

http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200907090012a.nwc

結局の所、軍備と言うものは国家戦略に基づき、必要十分蓄えれば良い訳で、南米でも最大の国であるブラジルとしては周辺国の軍事レベルに合った戦力を維持できれば良い。
つまり、安価な第4.5世代戦闘機でも全く問題が無いという。
安価で維持費が安く、STOL機だから基地も小さめでOK。
…正直、F18相当の第4.5世代機を今更配備してもOKという地理条件が羨ましくもある。
なんで日本の空自がF22に拘っているかといえば、日本の周辺国が軍事大国ばかりで、F15以上の性能がある第4.5世代機を大量に配備済みであり、同世代同クラスの機体では数で圧倒するような戦力を整えるしかない為で、防衛費の半分が人件費と言う日本にとって、そんなの無理、と言う実に世知辛い理由がある。
F35は第5世代機と言っても、攻撃機で日本の要求性能に合わない上、基本的に輸出前提の機体なので、韓国辺りでも配備してしまう事ができ、相対的に戦力的優位を得られない。
やはり数を揃える必要があるからだ。
それが判っていてなお、個人的に「第4.5世代機」のタイフーンを推す理由は、中国が侵略用の戦力を完全に整える前に、日本に国産戦闘機開発の技術と時間を得たいからであり、5年以内にF22が取得できるならまだしも、取得に10年以上かかるなら、今回のFXはF4退役による戦力低下の穴埋めとして割り切り、次期FXかその次で国産を狙った方がまだ可能性があるからという理由に過ぎない。
ここでF22を採用し、国産機開発技術を完全に放棄すれば、もう次の次辺りのFXまで国産という目はあり得ないものになる。
日本にも第5世代機を開発する技術はある。
無いのは、まともな政治家と予算と時間だけ。