gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中日新聞:発行から10年、二千円札は? 製造中止、日銀に山積み :話題のニュース(CHUNICHI Web)

西暦2000年と沖縄サミットを記念して二千円札が発行されてから今月で丸10年。流通枚数は約1億1千万枚(5月末)で全紙幣の1%ほどというが、最近はすっかりお見かけしない。既に新札の発行はストップ。大量の紙幣が流通もせずに、日銀の金庫に“在庫”として眠っているようだ。
国立印刷局によると、2000年度に7億7千万枚、03年度に1億1千万枚と計8億8千万枚の二千円札を日銀に納入。しかし、その後は製造されていない。
日銀によると、二千円札の流通は、04年8月に約5億1千万枚でピーク。この時は五千円札より多かったというが、その後は激減し、06年5月以降は1億枚台で推移している。一部は古くなって裁断処分されたが、大量の紙幣が日銀の金庫に積まれたままのようだ。
日銀発券局の担当者は「日本人は2のつくお札になじみがなかった。慣れ親しむ前に、使い勝手が悪いというイメージが広がってしまった」と分析。「映画館やタクシーでの支払いなど意外に便利な場面はあるのだが…」と話す。
多くの銀行の現金自動預払機で出金用には使われず、担当者は「要望に応じ窓口で出すように用意しているが、希望者はほとんどいない」という。
(共同)

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2010070201000119.html

海外で20ドル札が多く流通しているのは、「手ごろな価値の紙幣」だからというだけではなく、全体的に日本ほど治安が良くないので、高額紙幣は偽造の危険性が高くて高額紙幣が嫌われる(代わりにカードが発達)と言う点や、レジなども強盗被害を減らす為にお釣りを潤沢にレジ内へ溜めない運用になっている為、高額紙幣をそもそも崩せないという場合がありうることも大きい。(1/4と言う概念に慣れているのは25セントなんかの話)
…つまり、「高額紙幣が使いにくい」という前提がある。
一方、日本では治安が良く、偽札流通量も少ない為、お店で何の問題もなく高額紙幣が利用できる為、わざわざ「使いやすい紙幣」を用意する必要が無い。
加えて、5000円札2000円札は、実は存在意義が競合する。

・9000円を持つとして、5000円札1枚と1000円札4枚の計5枚。2000円札なら4枚と1000円札1枚の計5枚。
・8000円を持つとして、5000円札1枚と1000円札3枚の計4枚。2000円札なら計4枚。
・7000円を持つとして、5000円札1枚と1000円札2枚の計3枚。2000円札なら3枚と1000円札1枚の計4枚。
・6000円を持つとして、5000円札1枚と1000円札1枚の計2枚。2000円札なら計3枚。
・5000円を持つとして、5000円札1枚と1000円札1枚の計2枚。2000円札なら2枚と1000円札1枚の計3枚。

手に持つ紙幣の枚数がほぼ変わらないのだ。
ちなみに、日銀が主張した「手に持つ紙幣の枚数が減る」だが

・10000円なら、従来どおり。
・9000円なら、5000円札1枚と2000円札2枚の計3枚。従来は5000円札1枚と1000円札4枚の計5枚。
・8000円なら、5000円札1枚と2000円札1枚と1000円札1枚の計3枚。従来は5000円札1枚と1000円札3枚の計4枚。
・7000円なら、5000円札1枚と2000円札1枚の計2枚。従来は5000円札1枚と1000円札2枚の計3枚。
・6000円なら、従来どおり。
・5000円なら、従来どおり。
・4000円なら、2000円札2枚。1000円札4枚。
・3000円なら、2000円札1枚と1000円札1枚の計2枚。従来は1000円札3枚の計3枚。
・2000円なら、2000円札1枚。従来は1000円札2枚。
・1000円なら、従来どおり。

で判るとおり、減るパターンが10パターン中6パターンのみ。
減るパターンも、6パターン中4パターンが1枚しか減らず、残り2パターンも2枚しか差が無い。
となれば、既に使い慣れた5000円札がある以上、2000円札という自動販売機でも使えない、取り立てて便利でもない紙幣が普及する理由が無い。
この疑念は、紙幣発行が発表された直後からあったにもかかわらず、漫然と紙幣発行したジミンと日銀がアホだっただけで、必然的な結果といえるだろう。
結果的に銀行や自販機、レジなどに無駄な負担を掛け、国庫を浪費したに終わる。
これで景気浮揚するとか言った連中は、どこ行った?