gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

受注停止の「GOPAN」、オークションで高騰 - ITmedia News

コメ粒からパンが作れる世界初の三洋電機のホームベーカリー「GOPAN(ゴパン)」が、インターネット上のオークションサイトで通常の販売価格の2倍を超える10万円以上で取引されている。予約が殺到し、三洋が注文の受け付けを1日から中止した影響とみられるが、家電製品では異例の事態に三洋側も戸惑っている。
ゴパンは当初の予定を1カ月延期して11月11日に発売されたが、すぐに予約が年間販売予定数に達したため、三洋は受け付けを中止して来年4月をめどに再開することにした。
こうした中、国内最大級のオークションサイト「ヤフーオークション」に未使用の「新古品」のゴパンが続々出品され、入札値が市場想定価格の4万9800円を大きく上回る10万円以上に高騰するケースもある。数回使用した製品でも5万円以上の値が付くフィーバーぶりとなっている。
三洋では「供給不足がすべての原因なので、早急に生産態勢を強化して製品を滞りなく出荷できるようにしたい」(広報部)としている。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/01/news067.html

…。
お前ら本当にそんなに米パンを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい
元々このGOPANって、コスト的に考えると、全く安くない。
まず、お米だけでパンが焼けるかと言うとそうではなく、
1斤焼く為のレシピは公式ページの情報だと

[自動投入ケースに入れる材料]
小麦グルテン 50g
ドライイースト 3g
[パン材料(1斤分)]
白米+水 420g
(220gの白米を洗米し、水をたして420gにする)
砂糖 16g
塩 4g
ショートニング(無塩バター) 10g

http://jp.sanyo.com/gopan/recipe/komepan/index.html

となる。
小麦グルテンは、専用品が1kgで1260円(希望小売価格)だから、1斤あたり63円。
ドライイーストはグラム2円以下として、1斤あたり6円。
白米は、10kg 2500円程度の安物を使用すると仮定して、55円。
ショートニングは500gで650円のものを使用すると仮定して、11円。
以上の総計は、135円である。
他に、調味料である塩・砂糖、電気代などがあるけれど、それは「誤差」として忘れましょう。
対する普通の食パンだが、ピンキリで下は88円から上は高級ホテル御用達みたいな5〜800円クラスまでと幅広いが、まあちょっと背伸びして198円のちょい高めのパンを普段は食べている人、という仮定にしましょうか。
差額は、63円。
定価の49800円をペイするのに必要な使用回数は、790回。
もう、この時点でこの商品が何らかの節約の為に買う商品ではなく、ネタで買う商品である事を示している。
個人的に、こういう大真面目にネタに走った商品は大好きであり、コストパフォーマンスが悪いから買うななんて、無粋な事を言うつもりはさっぱり無い。
しかし、メーカーに金が一銭も入らない転売屋からの購入に倍額払うと言う神経は理解できない。
別に、この製品は限定商品ではなく、待てば必ず買える量産品である。
もし、この高額購入希望者が、小麦アレルギーだからというなら、むしろメーカーが率先して優先販売の仕組みを作ってあげてよ、という話になるが、ヤフオクで競って落札するような連中が、そうだとはとても思えないよなぁ…。
閑話休題
日本の場合、全人口の1〜2%が食物アレルギーを持ち、アレルギーの原因物質として小麦は第3位、8%を占めているとか。*1
つまり、日本の人口1億2000万人中、0.16%に相当する19万2000人が小麦アレルギーと考えられる。
完全に小麦由来の材料を廃した米粉パンは、1斤330円程度するらしい。
そして、GOPANは小麦グルテンが使えない人向けに、上新粉を使って米粉パンを焼けるらしい。
上新粉は、500g、400円程度と実は小麦グルテンより安いw (しかし当然だが、小麦グルテンを使ったパンの方が美味いというか、使わないと不味いらしい)
この場合、1斤辺りのコストは112円となり、米粉パンとの差額は218円で、GOPANの定価をペイするのに必要な回数は、228回。
パン食を3日に1とすれば、約2年でペイできる。
やはりコレ、小麦アレルギー向けの人用商品じゃんよ。