gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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痛いニュース(ノ∀`) : 「内部告発したのに、なぜ懲戒免職なんだ!」 大阪市職員、免職取り消し求め提訴へ - ライブドアブログ

「一定の処分は覚悟していたが、免職とは……。市は内部告発者を守ると言っていたはずなのに」
大阪市環境局の河川事務所(西区)に勤務する職員が、河川の清掃作業で集めたごみから見つかった現金などを長年にわたり着服していたとして、市は22日、懲戒免職6人、停職21人を含む計42人の処分を発表し、懲戒免職の6人には内部告発した職員も含まれていた。
内部告発した職員は読売新聞の取材に、自らへの懲戒免職処分に憤りをあらわにし、処分取り消しを求める訴えを近く起こす考えを明らかにした。
今回の問題で、職員は拾得物の物色の様子などを「証拠映像がなければ訴えてもうやむやにされる」と隠し撮りした映像を、テレビ局に提供。この時点で、市にはすでに告発していたが、「市の調査手法に不信感があった」という。市も本格解明に乗りだし、こうした行為が長年の慣例だった実態を突き止めた。
調査の過程では、この職員の着服も発覚。市は処分に当たり、内部告発を軽減材料とする一方で、同僚への暴言や事務所内の備品の破損などの行為も判断材料にしたといい、平松市長は記者会見で「軽減につながる行為と加重要素の差し引きで、加重が上回るという弁護士の意見に賛成した」と説明した。
(2010年12月23日12時05分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101223-OYT1T00305.htm

内部告発者も着服していたというが、内部告発ってのは、告発者がシロって事はありえない。
でなけりゃ組織犯罪の証拠なんて手に入れようが無いのだから。
その意味では、司法取引と一緒で、告発者の罪を減免することを条件に、より大きな犯罪を裁くための必要悪として「内部告発者の保護」が存在しているのだと思う。
だから、今回の処分は明らかに重過ぎる。
なぜなら、内部告発者に対して、告発による利益より処分のデメリットの方が大きいからだ。
ウィキリークスの問題とあわせて、「内部告発させない為の報復措置」と考えるべき事例だと思う。
「裏切り者に報いを」と考える気持ちはわかるのだが、それで問題の根まで司直の手が伸びない事になれば、そっちの方が大きな視点で見れば実害が大きく、それ故に日本では政治家や官僚といった権力を持つ人間ほど大きな犯罪を犯しても守られるという腐敗の構造が維持されてきたわけで。
いい加減、小悪を叩いて検挙率を稼ぐような司直を褒めるより、小利を捨てて巨悪を討つような行動を賞賛する文化を身につけたいところである。
…まあ、公的なところでお咎めが無くとも、その職場に居続けられるかは、告発者の人徳しだいだから、その後で職場に居場所が無くなって退職することまでは、流石に保護管轄じゃないとは思うけど。