gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

データセンター「25%節電無理」 稼働停止危機も - ITmedia ニュース

夏場に予想される電力不足が、企業活動に欠かせない情報インフラを預かるデータセンター事業者を苦境に立たせている。政府が掲げる節電目標を達成しようとすれば、稼働を一部ストップせざるを得なくなる事態もあり得るからだ。金融や小売りなどあらゆる分野のサービスを下支えしているセンターの稼働が止まれば、日本経済全体に深刻な打撃を与えかねない。
■「対象外にしてくれ」
「(電力使用抑制の)対象外にしてくれと声を大にして言いたい」
データセンター事業者など約100社が加盟する日本データセンター協会(JDCC)の田中邦裕理事(さくらインターネット社長)はこう強調する。
政府が検討中の電力不足対策は、東京電力の供給能力増によって緩和される方向にはあるものの、すべてのデータセンター事業者が大口需要家に相当し、ピーク時に25%近い電力使用抑制を求めるとみられる。これに対し、業界内では「到底無理」(大手事業者)との反対意見が渦巻いている。
データセンター事業者は、情報処理や保管に使うサーバーなどの機器を企業から預かったり所有する機器を貸し出しており、インターネットの普及により業界は順調に成長してきた。これら機器の稼働に大量の電力を必要とするセンターの電力使用を抑制することは有効な電力不足対策になるが、JDCCの田中理事は「抑制策は事実上、考えられない」と主張する。
顧客の社内業務やサービスを途切れさせないためにも、センターは24時間・365日の安定稼働が絶対条件。工場のように稼働時間を短縮したり、夜間に稼働させるといった対応はとれず、節電には限界があるという。
サーバーの性能は年々向上している。だが電力使用量や発熱量も増え、事業者は施設の冷却機能を強化する“いたちごっこ”を繰り広げてきた。今までも省エネ対策に追われてきた中での電力使用抑制は「乾いた雑巾を絞るようなもの」(大手事業者)なのが実情だ。
■“西日本疎開”に限界
国内のセンターは通信環境が充実し、顧客のトラブル時に駆けつけやすい関東地方に約7割が集中している。このため、西日本や北海道にサーバーを“避難”させようにも施設のスペースに限界がある。ある大手事業者の担当者は「移す余地があっても、顧客から預かっているサーバーは移設をお願いしにくい」とこぼす。
ほとんどのセンターは自家発電装置を備え、一時的な送電トラブルは問題ない。東日本大震災でもほぼ全てのセンターが顧客の情報インフラを守り切った。
しかし、自家発電の使用はあくまで緊急時のもので、“想定外”の長期間稼働となると故障のリスクや燃料確保の問題が生じ、何より燃料費が経営を圧迫する。
■頼みの自家発電、燃料費が経営圧迫
ガートナージャパンの田崎堅志バイスプレジデントは「自家発電で稼働は維持できても、燃料費がかさめばセンターの赤字は避けられず、倒産する事業者も出る。そうなれば運用できなくなるのと同じ」と話す。
危機感を募らす業界では事業者同士が連携し、自家発電装置を交代で使用するなどの方向で検討に入った。それでも田崎氏は「25%の抑制は無理で、燃料費が打撃となる点も変わらない」という。
ここにきて、センターの事業依頼は増えている。サーバーを自社で運用してきた中堅・中小企業が情報喪失の回避と節電のため、センターの元にデータ処理や管理などを依頼するために押し寄せ始めているためだ。センターにデータ処理などを移せば、日本全体の電力使用量を減らすことには貢献するが、事業者にとってはその分、節電の負担が増えるだけだ。
事業拡大の好機ともいえるが、JDCCの田中理事はスペースの余裕がないなどの事情もあり、新規顧客の依頼を断る例もあるという。
田中理事は「あらゆる業界で使われている非常に重要な存在であることを理解してほしい」と語り、稼働をストップせざるを得なくなった場合の社会的影響を訴える。経済産業省は「事情は理解している。節電の知恵を出してほしい」(情報処理振興課)と協力を求めるが、打開策は見つからないのが現状だ。(井田通人)

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1104/18/news082.html

既にあるデータセンターについて、除外対象にすべきだとは思う。
電気・水道・ガス・通信に次ぐ、重要なインフラの1つなんだから。
ただ、なんでデータセンターを都内に置くのかと言う点については、激しく疑問。
涼しい北海道にでも置いて、外気を併用したエコ冷却でもすれば良いのに。
また、電気会社からの給電が無いと維持できないって、インフラ企業としての自覚が足りないと思う。
都内某所の東電がバックに居るデータセンターなんて、「関東大震災が起きて、サーバー主の企業が壊滅してもデータセンター内のデータは安全に保持できる」という冗談が囁かれており、「今回の震災直後から自家発電で十分以上に給電出来るんだけど、普段どおりに電気を使ってると周囲から非難されるから、窓は全部ブラインドを下ろし、明かりがあんまり漏れないように気を使ってる」という、大真面目だけど冗談みたいな話を聞いたし。
データセンターを名乗るなら、そのくらいの独立維持性能は持って欲しいわ。