gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国安全保障レポート2012 - 防衛省防衛研究所

長いんで色々と読み飛ばしてしまったけれど、人民解放軍が時折見せる中国政府の発言や行動より一歩踏み込んだ対応を見せる時と、その後に中国が圧迫外交を強めていくプロセスが極めて合理的に説明されている、的確な分析だと思う。
流石は本職。
自分が想像していたよりずっと強く人民解放軍が中国政府(中国共産党)と結びついている点*1と、未だに政治将校とか前近代的なシステムを引きずっている辺りのアンバランスさは面白いと思った。
あとは何と言うか、「つじつまあわせ」で何とかしていく政軍の調整プロセスが、中国の民間企業でもみられる、「まずやってみて、問題があったら修正していく」と言うやり方まんまでワロタ。
このやり方って、「弾力性がある」と言えば聞こえが良いけれど、中間職(組織)が独断専行せざるを得ないので、全員が同じ方向を向いているときには素晴らしい推進力となりうるけれど、事態が混迷してくると派閥を境目に組織が空転しかねない危うさを持っている。
中国のそうした歪さと危うさ、そして政軍の方向性が一致している場合に限った強さは、「反日」という方向性に限れば、完全に一致を見ているので、日本は永久に中国と関係改善する余地は無いだろコレ、としか思えない罠。
やっぱり、日本にとって理想の中国は「中国が内乱の末に空中分解」だよねぇ…。

*1:もっと軍閥の影響が強いと思ってた