gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国の台頭が揺るがす「先進国の常識」 好き嫌いではなく巨視的な目で関係改善を:JBpress(日本ビジネスプレス)

(前略)
日中の専門家に対しては、まず個人的な嗜好、すなわち、相手国が好きか嫌いかでこれからの日中関係を論じないように進言したい。重要なのは、グローバルな大局に立って論を展開することである。
(中略)
日中両国の前には2つの障害がある。1つは歴史認識の違いである。もう1つは尖閣諸島東シナ海の領有権を巡る対立である。
ここで結論を先取りすれば、日中関係の改善は当面望めないだろう。
(中略)
本来ならば、歴史認識の違いは両国の歴史の専門家に任せて史実を解明し、共通認識を得る努力をすべきである。だが、残念ながら両国の政治家は、いずれも自国にとって都合の悪い史実を直視しようとせず目をそらそうとする。
(中略)
歴史認識の違いが両国の政治家のメンツの問題であるとすれば、領土・領海の領有権の問題は両国の国益が直接かかわっている。
これについて、双方は一歩も引けない状況にある。
(中略)
尖閣問題では、係争を認めるよう日本に求める中国と、それを認めない日本の態度が完全に対立し、それを解決しようとする雰囲気と環境はほとんど見られないと言ってよい。今の日中関係は、当面改善されずに続くと考えられる。
(中略)
先進国の間では、中国の軍事予算の伸びが速すぎるとの懸念が根強い。本来ならば、一国の軍事予算はその国の内政事項であり、外国政府がとやかく言う話ではない。
(中略)
中国の軍事予算のどこが問題なのだろうか。個人的には、規模ではなく、透明性を欠いている点に問題があると思われる
(中略)
日中対立が先鋭化しているのは、言うまでもなく中国の国力の強化が背景にある。
(中略)
それに対して、中国はすでに世界2番目の経済大国である。中国は経済力が弱い時代には海洋資源を探査し、それを利用することはできなかったが、ようやくそれができるようになった。しかし、中国が拡張戦略に出ると、必ず先進国の利権とぶつかってしまう。先進国が作った「国際的な常識」に阻まれて、中国がそのままおとなしく引き下がることはありえない。
(中略)
先進国がこれから検討しなければならないのは中国をいかに封じ込めるかではなく、「国際的な常識」が見直される中でどれだけ自らの利権を手放せるかであろう。
(後略)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39340

どこまでも中国本位で傲慢な意見だとしか…。
歴史認識の違いも、中国が歴史を歪曲・捏造して問題化し、日本の賠償や譲歩を引き出す手札として利用しているだけで、それに日本は反論しているだけ。
それを元に中韓から何らかの利益が引き出せる訳でも無いので、日本としては中韓のイチャモンにうんざりしている。
尖閣諸島に関しても、資源埋蔵量が発表されるまでは日本の領土と認めていたものを、資源があると判ったとたんに領土主張を始めたものであり、単なる中国の「武力を使わない(一方的な)侵略行為」だ。
沖縄に対する領土主張なんかは、論外としか言いようが無い。
屁理屈で領土主張しているだけで「(対等な権利のある)領有権の係争」と認めていたら、世界中で領土問題が激増するだろう。
そもそも、中国の台頭が危険だと言われているのは、国力の強化だけでなく、戦後一貫して行われた覇権主義的な侵略路線にある
軍事的優位を得たらすぐに侵略を始める狂犬が、武器を大量に集め始めているのに、脅威に感じるなと言い放つ状況は、「お前は何を言ってるんだ?(AA略)」としか言いようが無い。
加えて、日本の防衛力強化は、米国の対ソ防衛線として期待された結果であり、事有らば即核戦争の危険すらあった米ソ冷戦の中で進められたものである。*1
対して、冷戦の反省から複数の戦争回避システムが構築され、米露のデタント、米中関係の改善で世界がかつて無いほど平和で居られるはずの状況なのに、冷戦期同様の勢いで軍拡に勤しむ国は、警戒されて当然だ。
加えて、既得権益を奪う側が、当然の顔をしているというのがおかしい。
中国の論法に倣うなら、「世界2番目の経済大国だった日本ですら、先進国の既得権益を回避して、独自の路線で権益を確保した」のに、なんで同じ立場の中国が、既得権益をタダで譲ってもらえると勘違いしているのか。
中国が否定する旧日本が大国の既得権益に手を突っ込んで、開戦まで追い込まれた挙句に核兵器まで落とされて叩き潰された歴史に学んでいないのだろう。
あとは

(前略)
本来ならば、一国の軍事予算はその国の内政事項であり、外国政府がとやかく言う話ではない。
(後略)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39340

何十年も日本の防衛費にイチャモンつけていた国が言う台詞だと思えば、感慨深いものがありますなwww

*1:だから冷戦後は一貫して軍縮している