gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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『国立産業技術史博物館』の資料2万点以上が廃棄された - Togetterまとめ

大阪府吹田市万博記念公園に建設構想があった「国立産業技術史博物館」に収蔵するため集められ、公園内の施設に保管されたままになっていた江戸時代以降の産業資料2万数千点の大半が廃棄処分されることが13日、分かった。
鋳造関係の文書や繊維、金属加工の機械類など。企業や大学、個人が寄贈し、大阪砲兵工廠で使われた旋盤や1930年代の関西電力発電所のタービンなど歴史的価値が高いものも多いという。
博物館構想は70年代後半に始まり、86年には府や大阪市大阪商工会議所日本産業技術史学会が誘致促進協議会を設置。しかしバブル崩壊や財政難で計画は頓挫、90年代後半から協議会は休眠状態になった。
資料は旧万博パビリオン「鉄鋼館」に保管されていたが、同館の改修を前に撤去を迫られた。協議会は廃棄処分と今年3月末での解散を決定、同月中に機械類の撤去を始める。一部が大学などに引き取られるほかは大半がスクラップになるという。

http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009031301000304.html

つくづく、日本政府には失望させられる話だ。
日本と言う国では、あと2000年経ってもアメリカのスミソニアン博物館のような施設は生まれない事が確信できる。
歴史館・美術館・博物館は、金が有り余っている時だけやる道楽ではなくて、金が無くても継続しなければ失われてしまう、文化保護活動なんだと、理解できないんだろう。
海外だと、金持ちや権力者が維持したりもするんだけど、日本の金持ちや権力者は文化活動といえば保護とかじゃなくて、節税を兼ねた投機話としか理解できないカスばっかりだからな。
多分、70年代後半に始まった時には、国からの補助金目当てで集まった連中が、バブル崩壊で金の匂いが消えたとたん、大半が逃げ散って、僅かに残った有志が維持してきたけど、退職などで影響力を失って、支えきれなくなったというのが真相じゃないかと思う。
なんというか、日本と言う国が、「上に行けば行くほど無能と無責任が蔓延っている」という江戸時代の外国商人の発言が、今なお当てはまる状況だというのが、非常に恥ずかしい。