gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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「計画中止になるかも」「日本は大した事ない」「あまり油断するな」次期輸送機XC-2に不具合、歓喜の声と警戒の声 : 大艦巨砲主義!

防衛省は1月、次期輸送機XC−2の地上試験で不具合が発生したと発表した。XC−2は2014年度の開発完了に向け、航空自衛隊岐阜基地で技術・実用試験が実施されている。
防衛省によれば、機内の気圧を一定に保ちながら高高度を飛行するうえで機体構造強度を確認するため、設計時に想定した荷重(機内外の気圧差)の約1.2倍の圧力を機内に加圧したところ、同機の貨物扉、後部胴体などに損壊が発生したという。
防衛省は今回発生した不具合について、損壊の詳しい状況について確認を行ったうえで、不具合原因の究明、対応策の検討を行うとしているが、中国ではXC−2に不具合が発生したことについて歓喜の声があがっていたので紹介しよう。
中国の大手検索サイト百度掲示板にたてられたスレッドでは、「機体の破損は材料強度と機械工学の設計ミスであり、最初からやり直す必要があるため、XC−2は廃止になるのではないか」との推測があった。
同推測に対し、ほかのネットユーザーからは「これはグッドニュースだ。日本に祝電を送らないと」、「なんて喜ばしい!」など、失敗を喜ぶコメントが続々と寄せられた。
日本の技術力は多くの中国人も認めるところではあるものの、今回の不具合発生に対し、「われわれは日本のレベルを高く評価しすぎていたようだ。日本の軍事工業は当てにならないな」など、日本の技術力は“たいしたことがない”と思った中国人ユーザーも少なくないようだ。
一方で、冷静な中国人もおり、「失敗は成功のもとだ。日本が失敗したとは考えないほうが良い」、「うれしいニュースだが、警戒を怠ってはダメだ。なんだかんだ言って日本には実力がある」などの意見も寄せられた。XC−2は実用試験で損壊が発生したことは事実だが、今回の失敗は今後の開発に向けての貴重な糧となることは間違いない。
反日的な中国人ユーザーが多く集まる掲示板であるものの、感情的に反日を煽り立てるばかりでなく、失敗がどのような結果につながるかを冷静に考えることのできるユーザーもおり、やはり中国人は「あなどれない」といったところか。(編集担当:畠山栄)

http://blog.searchina.net/node/3633

不具合と聞いてホルホルする中国人の哀れさと来たら…。
「設計時に想定した荷重(機内外の気圧差)の約1.2倍の圧力」ってのが、機体のスペックとしてどれだけの違いを意味するかを理解していたら、「不具合」と言うよりは「過酷な要求仕様」と見るべきだと判るはずなのに。
C−Xの巡航高度は12,200m(4万フィート)なので、外部気圧は271.04hPa。*1
与圧状態の内外気圧差は、742.21hPaで、これを2割り増し厳しい環境って、外部気圧は122.59hPaになる。
気圧から、高度を計算してみる*2と…21,158.22m (約7万フィート)
つまり、XC−2は、巡航高度の倍近い高度21万メートル(約7万フィート)まで上昇しても、亀裂で済むって話なんだが…。
ちなみに、F15が樹立している最高到達高度記録は6万フィート(高度18,290m)
安全マージンを見込むにしても、内外気圧差1.2倍、高度7万フィートってのは、かなり厳しい数字だとわかる。
更に言うと、通常は高高度を飛ぶ飛行機内での与圧は、1気圧ではなく0.8気圧とかに抑えられるのが一般的だから、もし機内1気圧でテストしていたのなら、要求性能が高すぎるだけというオチになる。
また、標準的な輸送機の飛行高度4万フィートで考えても、巨大な輸送機が高度1.5倍の6万フィートで飛べれば十分な安全マージンと言える。(内外気圧差なら1.15倍のテスト)
段階的にテストのハードルを上げていく筈だから、この数字はクリアしているはず。
この状況でゼロから再設計とかは、無いだろうな。