gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

地対艦ミサイルを熊本に集中配備するからwwwwwwww : 大艦巨砲主義!

陸上自衛隊が、南西方面での中国による離島侵攻に備え、最新鋭の「地対艦誘導弾(SSM)」を九州に集中配備することが14日、分かった。平成28年度から初めて一線の部隊に配備する発射機16両をすべて、熊本県・健軍(けんぐん)駐屯地の第5地対艦ミサイル連隊に置く。沖縄県先島諸島などの離島が奪われそうになれば輸送艦で迅速に緊急展開する態勢も整え、沖縄周辺での演習に積極投入する。
陸自の最新鋭SSMは「12式地対艦誘導弾」。一線部隊に配備するのは28〜29年度取得の16両(309億円)だ。
これに先立ち、初めて購入する2両は26年度末までに教育用として陸自富士学校(静岡県)、整備士養成用として武器学校(茨城県)に置く。続いて購入する4両は27年度末までに部隊育成用として富士教導団(静岡県)に配置する。
陸自SSM連隊は健軍のほか北海道の3カ所、青森県の1カ所にも置かれている。北海道と青森はロシアの脅威をにらんだ部隊だ。健軍への集中配備は、南西方面の防衛態勢強化を急ぐ狙いがある。
離島防衛で陸自は、(1)沿岸海域(2)海岸地域(3)内陸部−の3段階で対処する。最初の段階の沿岸海域において、SSMは敵艦艇を撃破する重要な役割を果たす。
中国軍は離島侵攻に水陸両用車を投入すると想定され、それを水上艦艇で輸送してくるとみられる。ミサイル駆逐艦フリゲート艦を集結させ、侵攻する離島の周辺海域を封鎖する危険性もある。これらの軍事行動を阻止または抑止するためにSSMは有効だ。
昨年11月の離島奪還を想定した自衛隊の統合演習では、陸自の「88式地対艦誘導弾」部隊が宮古島に展開した。演習で同部隊が沖縄周辺の離島に展開したのは初めてだった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140615-00000041-san-pol

地対艦ミサイルと言っても、射程が150km程度なんで、本当に水際防御用なんだよね。
開発当時、挙動が巡航ミサイル同然と言われた88式地対艦誘導弾も、射程に関しては「侵略用兵器を持たない」という自主規制によって、150km以下に抑えられたと聞いたことがある。
…なのに、12式が導入された辺りになって、しれっと88式の射程が150-200kmに変更されている辺り、自主規制は自主規制だったのね、とは思うけど(笑)
12式は88式の発展改良型だけど、大きさはほとんど変わらないので、射程の大幅な伸長は無い代わり、迎撃に対する残存性が大幅に高められている。
射程が伸びていない理由としては、そもそも陸自の移動車両搭載のレーダーが補足できる距離が知れているので、それ以上射程を延ばしても無駄性能になるからだと思われ。
艦載型も12式をベースに開発するらしいから、そっちでは変わるかもしれんけど。
追記:海自のデータ伝達システム導入 陸自対艦ミサイル、中国海軍に対処 - MSN産経ニュース

防衛省は、陸上自衛隊の地対艦誘導弾(SSM)による南西方面の防衛態勢強化の一環として、SSMの能力を最大限発揮させるため、海上自衛隊のP3C哨戒機が捕捉した敵艦艇の位置データを伝達するシステムの導入に乗り出す。陸海空3自衛隊の統合運用により中国海軍艦艇への対処能力を高める狙いがある。
防衛省は平成26年度、陸自SSM部隊と海・空自部隊とのデータ交換機能の導入に向けた調査・研究に着手。2年ほどかけ、SSM部隊と海自の中央指揮システムとの間でデータ交換を可能にし、P3Cからの情報を得られるようにする。
将来的にはP3Cや護衛艦が探知した敵艦艇の位置データを直接、SSM部隊に伝達できるようにする。空自の早期警戒機E2Cなどもデータを伝えられるシステムを構築することも視野に入れている。
データ伝達が重要なのは、陸自の洋上目標捕捉システムでは水平線の向こうを航行する敵艦艇を捕捉できないためだ。沖合約40キロより先にいる敵艦艇は探知できないとされ、SSMの射程が100キロ以上あっても能力を生かし切れないのが実情だ。
こうした欠陥は、昨年末に閣議決定した「防衛計画の大綱」を策定するにあたり、初めて有事シナリオに基づき3自衛隊の能力を評価する過程で浮かび上がり、海・空自の装備で欠陥を補う方策を導き出した。中国海軍艦艇が沖縄周辺海域を通り太平洋に進出することを常態化させる中、システム構築は待ったなしの課題だ。(半沢尚久)

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140615/plc14061506310004-n1.htm

むしろ、今までやって無かった事が驚き。
88式の段階で、中間誘導からの目標情報更新が可能だったはずで、てっきりSSM部隊は海自艦艇とデータリンクしているものだと思って居たわ。
射程150kmのミサイルを、レンジ40kmのレーダーで25年以上運用してたとか、韓国を馬鹿にできないぐらい残念な致命的欠陥運用だろ…。
もしこれが陸海空の3軍縦割りの弊害だったなら、今すぐにでも解消して欲しいレベル。