gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

世界最古のピラミッドが修復し過ぎで倒壊の危機 : ギズモード・ジャパン

人類最古の石造遺跡・サッカラ遺跡。ここにはエジプト最古のピラミッド「ジェセル王の階段ピラミッド」があります。この今から4600年前に造られたかけがえのない世界遺産がなんと、政府が「修復」を委託した会社にぶっ壊されていることが現地報道で明らかになりました。
どっかのキリストのような話ですが、これは下手すると犯罪です。Egypt Independentが伝えたところによると、修復関連法では新たに建設する部分を全体の5%未満に留める定めになっているのに、この会社(なんでも遺跡保存事業は今回が初めてらしい!)はその制限を超えて新しい壁や骨組みをこしらえてしまったようなのですね。
「な〜んだそんなことか」と思われるかもしれませんけど、記事に出てくる現地の市民運動家たちによれば、この余計なお世話の増改築のせいでピラミッドが崩れてしまう恐れも出てきてるそうなのです。ああ、世界最古の石造物が…。
ご存知の方も多いと思いますけど、このピラミッドは1992年の大型地震で大打撃を受け、石が「何トン分」も基底部に崩れ落ち、てっぺんが「ドーム状」に陥没。「いつ崩れてもおかしくない状態」(考古学者Peter James氏)となっていたのです。
その時はJames氏の会社が「WaterWall」という風船みたいな支えを当てがって、当座の凌ぎにしました。「これは内側が強化されたPVC(ポリ塩化ビニル)の製品で、空気で膨らませて水を貯めることができる。これを使って陥没部を支えた」とJames氏は書いてます。これでなんとかなったので、修復の専門家たちもあとはずっと崩れないように鋼棒でピラミッドを補強する予定でした。
ところが予算が底を尽きます。国内情勢が不安定となって、どんどん赤字が続く状況に。こうして政府は別会社に修復を引き継いだんですが、雇われたのは古代遺跡の修復はおろか、何ひとつまともに事業をこなした実績もないズブの素人。既にピラミッドは一部崩壊してしまったんですが、それもあの会社のせいだと、運動家のひとりはAl-Masry Al-Youm氏に語ってますよ(Egypt Independentに英訳が載っている)。
悲しいけど、人類史を振り返ればこういうのはよくあることでもあります。 4,600年生きながらえた力で、どうかこの嵐も乗り切れますように。

http://www.gizmodo.jp/2014/09/post_15467.html

元々地震で致命的損壊を受けたと考えれば、テロ屋とか武装集団に射的の的にされて失われた歴史的建造物に比べて、マシな末路なんじゃないかなぁ。
遺跡にしろ、文化財にしろ、適切な保護と予算が無ければ朽ちて行くしかない。
大陸や半島で文化破壊が吹き荒れているときに、日本に流れてきて保護した文化財を、後から盗んだとか言い出して奪っていった非文明人(どじん)達には、過去の遺産を継承するために支払われた努力と費用って観点は無いしなぁ。