【中韓ＦＴＡ】「日本外し」急いだ中国、朴政権に助け舟？「戦後７０年」控え共闘態勢 - 産経ニュース

【上海＝河崎真澄】中国の習近平国家主席と韓国の朴槿恵（パク・クネ）大統領が昨年１１月に実質妥結した２国間の自由貿易協定（ＦＴＡ）交渉が３カ月あまりで仮署名にこぎつけた。背景には米国主導で日本も参加する環太平洋戦略的経済連携協定（ＴＰＰ）の交渉を強く牽制（けんせい）したい中国側の思惑が見え隠れする。
(中略)
米中の駆け引きの中で揺れる韓国が、中国側に一段と近寄ったとの受け止めが中国では広がっている。
(中略)
中国と韓国は２国間ＦＴＡ交渉とは別に、日本を含む３カ国のＦＴＡ交渉も２年前から続けている。しかし、今年１月に行われた日中韓の会合では関税分野の交渉入りに至らなかった。そうした中で中韓が２国間ＦＴＡを急ぐことで、「日本はずしという政治的なメッセージを発した」（日中関係筋）との見方もある。

http://www.sankei.com/world/news/150225/wor1502250049-n1.html

仮にＴＰＰ交渉が決裂したとしても、この件で、日本は、全く困らない点。
何故なら、中国市場において日本製品は既に高まる反日感情を抑えて売れるものと売れないものの選別が済んでおり、仮に日中ＦＡＴのような協定が発効しても、日本の対中輸出は頭打ちで、増える余地が無く、その反面、中国が輸入している原料や部材が減る余地もないからだ。
そもそも、リーマン以降、日韓関係の冷え込みに比例するように、中韓貿易量は増大の一途をたどっており、経済規模の差から韓国は「圧倒的貿易黒字で売る側にも拘らず、買い手の中国に依存しつつある」という、珍しい「韓国が中国にモノを売れば売るほど、韓国は中国の経済植民地として依存が悪化する」というオモシロ状態に突入している。
しかも、人民元と韓国ウォンの直接決済を解禁しているから、貿易黒字と言っても韓国にとっては使い道があまりないローカルカレンシーである人民元が積み上がる一方で、韓国は米ドルや日本円といったハードカレンシーで購入した部材を組み立ててどんどん中国へ輸出する、という歪な産業構造の為、韓国のただでさえ乏しい外貨準備を削っているのだ。
そして近年、シャオミに代表される、中国の韓国ビジネスモデルで立ち上がった安価なパクリ家電企業が中国国内でシェアを伸ばすに至って、中韓蜜月関係は末期を迎えている。
中国にとって、韓国は良い買い物先ではあっても、唯一無二でもない。少し高くても良いなら日米欧どこからでも買える。
しかし、ここ10年ほどの韓国にとって唯一無二にして最大の優良顧客であった中国市場が、韓国製品から中国国産製品へとシフトしてしまうと、韓国は一気に経済破綻しかねないぐらい、中国経済に依存しているのが現状であり、昨年度のサムスン減益は、それが顕在化したものなのだ。
ぶっちゃけ、この中韓ＦＴＡって、米韓ＦＴＡよりも韓国経済にとっては致命的な、韓国の経済植民地化協定と言えるんだよね…。
日本に先駆けての米韓ＦＴＡ締結にホルホルしていた韓国人を、憐みの視線で見たかつてを思い出すなぁ…。