gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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米無人ロケット爆発 宇宙ステーション運用に影響か NHKニュース

国際宇宙ステーションに物資を届けようと、アメリカのベンチャー企業、スペースX社が打ち上げた無人のロケットが飛行中に爆発し、去年10月以降、3機の異なるロケットの打ち上げが失敗していることから、宇宙ステーションの今後の運用に影響が出るのではないかと懸念されています。
爆発したのは、アメリカのベンチャー企業スペースX社が製造した無人のロケット「ファルコン9」です。
NASAアメリカ航空宇宙局などによりますと、「ファルコン9」は日本時間の28日午後11時半前、フロリダ州の空軍基地から打ち上げられましたが、およそ2分後に爆発し、空中分解しました。
このロケットには無人の宇宙輸送船「ドラゴン」が搭載されていて、国際宇宙ステーションに食料や実験装置などおよそ1.8トンの物資を送り届ける予定だったということです。
アメリカでは去年10月にも別の民間企業のロケットが打ち上げの直後に爆発していて、千葉工業大学が開発し、このロケットに載せていた流れ星の観測カメラも失われました。千葉工業大学は今回のロケットにも同じカメラを載せて再び宇宙を目指しましたが、2度の爆発事故に見舞われたことになります。
国際宇宙ステーションに物資を運ぶロケットは、去年10月以降、今回を含む2つの企業のロケットとロシアのロケットの合わせて3機が失敗していて、宇宙ステーションの今後の運用に影響が出るのではないかと懸念されています。
NASAとスペースX社は日本時間の29日未明に会見を開き、原因を調べているとしたうえで、「2段目のロケットの燃料タンクで異常な圧力が検知された」と述べました。
NASAの責任者は、「国際宇宙ステーションには4か月分の食料がある。当面は滞在している宇宙飛行士の安全に問題はない」と述べて、失敗の影響は最小限に抑えられるとの見方を示しました。
また、去年10月以降、異なる3機のロケットの打ち上げが失敗したことについて、NASAは「打ち上げに失敗したのはそれぞれ異なる種類のロケットで、事故の原因もそれぞれ異なる」としたうえで、この3機のほかに日本の宇宙輸送船「こうのとり」などがあり、近く打ち上げを予定していることを強調しました。
さらに、2度の爆発事故で千葉工業大学が開発した流れ星の観測カメラ2台が相次いで失われる事態になったことなどについて、NASAの担当者は「心が痛む」としたうえで、「失敗はないにこしたことはないが、宇宙開発は決して簡単ではない複雑な事業だということを改めて示したと思う」と述べました。
千葉工大研究員「2度も続き信じられない」
アメリカ・フロリダ州にある発射場からおよそ4キロの場所で打ち上げに立ち会った千葉工業大学の荒井朋子上席研究員は、当時の状況について「順調に打ち上がったと思って喜んでいたら、しばらくしてNASAの担当者から失敗したことを知らされ、初めは耳を疑いました」と話しています。
開発したカメラが再び失われたことについては、「このようなことが2度も続き、信じられないとしか言いようがありません。ただ、予備のカメラがあるので、NASAには3度目は失敗しないよう、国際宇宙ステーションに向けて改めてカメラを打ち上げてもらい、少しでも早く宇宙での観測を開始したい」と話しています。
また、今回の打ち上げに関わったNASAの関係者の様子については、「打ち上げ前の説明会では、NASAの所長が『打ち上げは間違いなく成功するので安心してください』とスピーチしていたが、失敗が分かったとき、NASAの担当者は大きなショックを隠せない様子だった」と話しています。
専門家「民間打ち上げ計画 暗雲も」
NASAアメリカ航空宇宙局は厳しい財政事情などから、2011年にスペースシャトルが引退したあと、民間企業に資金や技術を支援することでコストを抑えながら宇宙開発を進めています。
NASAは、2年後には国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送り届ける有人宇宙船の打ち上げも民間企業に委ねる計画で、先月、ボーイング社が初めての打ち上げを請け負うと発表したほか、今回、無人の宇宙輸送船の打ち上げに失敗した「スペースX」社も有人宇宙船の打ち上げに向けた開発を進めています。
アメリカの宇宙開発に詳しいJAXA宇宙航空研究開発機構的川泰宣名誉教授は「今回の無人の宇宙輸送船での失敗は、有人の宇宙船を開発しようという企業にとってかなりの痛手だ。現在アメリカが進めている有人宇宙船の打ち上げを民間に委ねる計画にも、今後暗雲が立ちこめる可能性がある」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150629/k10010131141000.html

千葉工大はホント、災難だったとしか。
保険があるだろうから、赤字にはならないだろうけれど、予定していた研究スケジュールなどが大幅に狂うなど、見えないコストは保険じゃ賄われないから。
あとは、立て続けに2社の民間宇宙ベンチャー企業が失敗した、と言うのはアメリカの宇宙開発に対して大きなマイナスイメージになった事は想像に難くなく、ますますアメリカの凋落を印象付けて、中国の増長がすすみそう…。
なお、万が一8月に予定している「こうのとり5号機」が失敗すると、ISSの食糧は2か月分を切るし、それ以外の物資も欠乏するだろうから、もう失敗は出来ない状況だと思われ。