gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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これは賢い!電気を使わないペットボトル製のクーラーがバングラデシュで人気 -IRORIO(イロリオ)

暑い夏にはクーラーがあると助かる。だが、日中の最高気温が45度にもなるバングラデシュでは、70%の家に電気が引かれていない。
そこで発明されたのが、電気の要らないクーラー「エコクーラー(Eco-Cooler)」だ。これなら電気代がかからないだけでなく、適当な板とペットボトルだけで作れるので、とても安上がり。
ペットボトルを切って差し込むだけ
作り方は簡単。板にドリルでたくさん穴を開け、そこに、ペットボトルの首部分を切って差し込むだけ。これを窓に取り付ければエコクーラーの設置完了だ。
実際に温度が5度下がる
信じられない話だが、これを窓に取り付けると、室内の温度が少なくとも5度下がる。外が30度の時に室内は25度になるとのことだ。
その理由は?
エコクーラーには、熱い食べ物を冷ます時に口をすぼめてフーフーやるのと同じ原理が使われている。
口を大きく開けたまま、自分の手にハーッと息を吹きかけると、熱く感じるだろう。ところが、口をすぼめてフーッとやると、冷たく感じる。空気が狭い場所を通り抜けた際、気圧が変わって温度が下がるからだ。
エコクーラーに取り付けられたペットボトルの首部分にも同じことが起こり、室内に吹き込む風の温度が下がる。
(後略)

http://irorio.jp/sophokles/20160608/325759/

???
どうにも、この記事の原理の部分が納得できない。
ペットボトルの太い側で圧縮され、細い側から噴き出して膨張する際に温度が下がる、まあここまでは理屈としては判る、しかし、ペットボトルの両側で熱を選択的に排出する仕組は無いから、断熱膨張による温度低下が発生するにしても、噴出した瞬間だけであり、すぐに周囲から熱を回収して温度は平均化する。
プラマイゼロだ。
エアコンで部屋を冷やせるのは、熱は屋外に捨てて、冷えた空気だけを屋内に送り込んでいる「ヒートポンプ」だからであって、この「エコクーラー」には、熱だけを選択的に屋外へ排出する仕組みが無い。
これで断熱膨張で冷却効果ガーと言うなら、網戸でも同じことが起きる筈なのだ。
そもそも、断熱圧縮で5度も下がるほどの風速ってかなり強い筈である。
常時そんな風が吹いてるなら、気化熱を利用した方が断然に効率が良い。
多分、コレが大活躍だ。
関連:水の気化現象で冷却する間接気化冷却空調機「メガクール」 - アースクリーン東北
屋内と屋外で気温が5度下がるの、屋内は常に「日陰」なんだから、当然じゃねーの?
(1) 普通の家と、(2) エコクーラー装備の家と、(3) サンシェードを使った家とで、比較実験してみなよ。
多分、(2)と(3)との間では、有意の差は出ないんじゃないかな。
(1) と (2) だと、エコクーラーはサンシェードに近い役割を果たすから、建物内に差し込む日光量の分だけ、温度差は出ると思うけど。