gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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すまん刺身っていうほど料理に入るか?:お料理速報

漫然と生魚をブツ切りにしているような雑な刺身しか食った事無いのかな?
某水産で、新鮮な刺身を食べ放題で出してくれるのは有難かったんだけど、提供の仕方が「豪快」と「雑」の中間ぐらいで、折角新鮮で良質な生魚だったのに、食べ難い大きさでブツ切りされ、非常にもったいない事になっていたのを思い出す。
きちんとした板前さんも居るお店だったんだけど、当時は始めたばかりの食べ放題の料理提供で手が回らず、見習いかバイト店員に切らせたんだろうと思うが、あれは本当に酷かった。
刺身には、その種類に応じて適切な厚さとか、大きさがある。
フグの刺身が、あんなに薄いのは、フグの身が非常に固く、薄くしないと噛み切れないからだ。
他の魚にも、適切な切り方(調理法)があり、小骨が多い魚なら、丁寧に骨を取り除いているし、味が淡白な白身魚は、昆布〆して旨味を追加したりしている。
そうした「食材に対して適切な加工」をしているのだから、刺身は立派な料理であり、素人には「魚切っただけ」としか見えない加工の中にも、様々な知恵と工夫がある。
あと、台所にある刃の傷んだ三得と、きちんと砥がれた出刃では、刺身の切り口が違うので、醤油の乗りとか、舌にのせた時の滑らかさが変わったりもする。
素人料理なら誤差みたいな小さな差だけど、プロがきちんと目的と意思を持って調理している場合の相乗効果は、決して誤差ではない違いがある。
興味のない分野だからって、プロの技術を軽く見るのは、普段、自分の仕事にプロとしての誇りを持っていないからじゃないのかな。