gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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「Windows 7」のサポート終了後に何が起きる? 気になる影響を分析 − TechTargetジャパン システム運用管理

2017年1月中旬にMicrosoftのドイツ支社の社員が同社の「Windows 7」の終了と移行について興味深いブログ投稿で警鐘を鳴らし始めた。そのブログ記事のタイトルは「Windows 7のサポートは、3年で終了します」だ。この投稿では、Windows 7のサポートが2020年1月14日に終了することに関連して、幾つかの興味深い点について述べている。具体例を幾つか紹介しよう。

  • Windows 7では今日のセキュリティ要件の上昇に対応できない
  • Windows 7は新しいバージョンのWindowsよりも運用コストが高くつく(コストの高さは、追加のメンテナンス、サポートニーズの増加、マルウェアの攻撃による時間のロスに起因するものだ)
  • Windows 7ではプリンタなどの最新の周辺機器が認識されない可能性がある
  • IntelAMDQualcommの最新チップは「Windows 10」を実行することはできるが、Windows 7には対応していない

(中略)
筆者の個人的な見解になるが、Microsoftがブログで投稿している主張と見解は事実に基づいているものである。とはいうものの、これらの見解は単に刺激を与えることを目的としているものだ。Microsoftは、Windows 7のサポートが終了する前に、同社の膨大なビジネスユーザーがWindows 7からの移行戦略を計画して実行に移すように促したいと考えている。
(後略)

http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1702/04/news01.html

まあ、大したことは書いていない。
MSとしては2世代も前のOSに対するサポートなんて、やりたくも無いという現実があるのだが、問題はハードウェアのドライバーが、最新OS対応していない現実がある事だ。
ぶっちゃけ、Windows7が根強い支持を受けているのは、WindowsXPの次に出たVistaが、後方互換を犠牲にしたOSで、UIの変化によるユーザーの拒絶より深刻だったのは、新OSであるVistaに切り替えて動かなくなる膨大なハード・ソフト資産の継承問題だった点を、大幅に改善したからだ。
MS自身がVistaの反省を踏まえて後方互換に力を入れ、XPモードの実装など気を使い、Windows7が登場する頃には、主要なハードメーカーも対応ドライバーを準備できた事もあり、企業の多くがXPからWindows7への移行を、なんとか済ませる事が出来た訳である。
しかし、その際に後方互換に頼ってXP時代の資産をそのまま使いまわす、と言う判断をした企業は、決して少なくない。
そして、Windows8、8.1が順当に失敗して、Windows10の時代になった訳だが、今度は完全にXPというレガシーな部分は存在しない。
Windows10に移行する事は、イコール、XP時代の資産を完全に捨て去る必要がある。
もちろん、15年以上も前にリリースされ、3年以上前にサポートが切れたOSに依存したシステムなんて、と普通は思うだろう。
しかし、大型機器や産業機械のように償却に20年以上かかるハードウェアなんてのは珍しくも無く、その制御に古いOSが必要なんて事もまた、珍しくは無い、
特に、日本の様に長い不況で、古い生産設備を長く使って居るような国では、嫌でも古い機材を騙し騙し使うなんて事は、日常的に行われている。
結果として、XPと同様に、Windows7は「移行したくても移行できない一定数」を抱える事は間違いない。
そして、2020年に向けて、新OSへの移行案件は増えて行くのに、日本のIT産業人口は減る一方。
…まあ、アメリカなら年収800万以上は必要な人材を、500万以下で使い捨てしてきたんだから、日本企業の自業自得なんだけど。
話は逸れたが、結論として、Windows10はポストWindows7の有力候補だけれど、OSの移行はサポートが切れる2020年近くまで引っ張るだろうから、次のOSも移行候補として挙げられる程度には、混迷すると思うわ。