CNN.co.jp : 「Ｆ３５、探知されずに日本上空を飛行」 トランプ大統領

（ＣＮＮ） トランプ米大統領は１３日までに、マティス国防長官が２月に東京を訪問した際、３５機の最新鋭ステルス戦闘機Ｆ３５がレーダーに探知されずに日本上空を飛行していたとの認識を示した。ホワイトハウスで行われた米タイム誌とのインタビューで述べた。
トランプ氏はこの中で、「彼らは３５機のＦ３５を日本上空に飛行させた。レーダーに探知されなかった。上空を飛行し、誰もが『一体どこから飛来したのか』と言っていた。あれがステルス機能だ。本当に格好良い」と言及。この３５機について、「高速で低空を飛行しており、探知されなかった」「飛来してきているとは誰も知らなかった」などとも述べた。
ただ、Ｆ３５の海外初配備で日本に到着したと伝えられている海兵隊仕様機は、配備予定１６機のうち１０機のみで、マティス氏訪日の数週間前だった。海兵隊は事前に配備を発表していたため、岩国基地に飛来してきたことに驚く人もいなかった。
このとき他にもＦ３５が日本に展開していた可能性はあるだろうか。Ｆ３５の他の海外配備としては少数の空軍仕様機が４月に欧州に派遣されただけだ。仮に日本に来ていたのが事実なら、それは最高機密に相当するものだったのだろう。

https://www.cnn.co.jp/usa/35101106.html

多分、記事が誤訳しているか、トランプが軍の報告を勘違いしてるだけじゃないかなぁ…。
Ｆ３５Ａの航続距離だと、ハワイから日本へは空中給油２回受けて片道飛行しか出来ないので、陸上機タイプが３５機も飛来し、国内の米軍基地に着陸していれば、とっくにニュースになってる。
一度も着陸せず、行きも帰りも２回の空中給油すれば別だけど、３５機もの大編隊を計４回の空中給油までして飛ばす意味が、同盟国である日本の防空圏にこっそり侵入するだけって、壮大な無駄にも程がある。
つーか、動員される空中給油機の数でバレバレになるレベル。*1
かと言って、空母艦載型のＣ型は未完成で、年産４機程度の少量生産中。
試作機まで全部合わせても４０機に達していない状況で、３５機も纏めて空母から飛ばすのは、無理だろう。
となると、年産８機まで量産が進んでおり、トータルで６０機以上生産済みのＢ型？
記事にあるとおり、既に一部が在日米軍に配備済みだけれど、３５機どころか、その１／３にも満たない。
ハワイから飛んで来るなら、Ａ型と同様の問題が立ち塞がる。
残る可能性は、Ｂ型を空母に積んで飛ばすぐらいだけれど、既に搭載されているＦ／Ａ１８を退避させた上で、２隻の空母を動員しないと無理な規模。
ハッキリ言って、意味が分からない行為に掛ける労力としては、ありえない面倒臭さととしか。
仮にトランプの認識が事実だとしても、Ｆ３５より１ケタもＲＣＳが低いＦ２２ですら探知できるという日本のガメラレーダーの事を考えれば、３５機も勝手に領空まで飛来して来た事を探知できなかったってのは、日本側がレーダー性能を秘匿する為に、探知できた事を発表しなかっただけじゃないかと思う。
ステルス機を２桁単位で飛ばせる国は、世界に１つしかないから、同盟国の機体だってことは、判っていただろうし。

*1:空中給油機はステルスじゃない巨人機なので…そんなのが４機とか６機とか飛んでたら、目立つにも程がある