gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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豪潜水艦商戦、日本案再浮上の気配 (写真=ロイター) :日本経済新聞

豪潜水艦商戦、日本案再浮上の気配 (写真=ロイター) :日本経済新聞

オーストラリアが2016年4月に決めた豪海軍次期潜水艦のフランスへの発注が揺らいでいる。ここにきて豪国内から異論が相次ぎ、年内に予定される議会選挙など今後の展開次第では発注が取りやめになる可能性が出てきたのだ。海上自衛隊が運用する最新型潜水艦に米国の武器システムを搭載した日本の当時の提案を最善とする声は、今なお豪国防関係者の間では根強いとされる。防衛装備品の輸出は国際的には単なるビジネス以上に、…
(後略)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40552100Y9A120C1I10000/

日本がオージーにあの好条件で潜水艦を売るって話は、もう無理よ?
あれは、アメリカ政府の肝煎り…ゴリ押しとも言う…で日本政府が折れたから実現した話で、日本の潜水艦メーカーはどちらも技術移転してまで売りたいなんて、毛ほども考えていないのだから。
日仏独の3者入札の段階では、アメリカの意向が強く反映され、現地生産の許可まで日本政府とメーカー2社が譲歩したけれど、入札で落ちた以上、日本政府はアメリカへの義理を果たしている。
今更秋波を送られたところで、前と同条件では、日本の潜水艦を売るメリットが無いし、アメリカとしても、フランス潜水艦が採用されても、内部機器はアメリカ製と言う前提は崩れていないので、今更改めて日本に借りを作ってまで日本製の潜水艦を輸出させる必要が無い。
日本にとって、防衛装備の輸出は諸刃の剣であり、政治的にはともかく、国防的にはデメリットしかなく、商売的にもメリットよりデメリットの方がやや大きい。*1
元々、兵器輸出の規制緩和は、SM3 BlockIIAの国内生産した弾頭輸出と、F35輸入と国内部品製造に伴うALGS参加で、日本製の部品が世界中に共有・輸出される為に、必要だった話。
潜水艦輸出は、成功すれば良い実績になったが、無くても困らない話でしかない。
そして前回、内示まで受けていた話が、卓袱台返しされた上で、譲歩案も当て馬にされたという経緯がある以上、今回も当て馬として使われるだけと判断せざるを得ず、真面目に検討するのも馬鹿らしい案件としか見えない。

*1:本体のみの売却しかも、技術移転含む現地生産。特殊鋼の溶接技術は、端金で引き渡すには勿体ないシロモノだ