グランドマスター! 道連れは王子さま (グランドマスター! シリーズ) (コバルト文庫)

樹川さとみの新刊が、いつのまにやら発売されていたので、ゲット。
新宿虎は男性向け書籍は充実してるけど、少女向け書籍はまるっきりなんで、マリみてはともかく、ルルル文庫とかコバルト文庫はまるっとチェックから漏れるんで、発売日チェックしていないと買いそびれるなぁ…。
３巻目という事で、更に登場人物を増やして…という感じだが、女性小説家の多くがそうであるように、樹川さとみもキャラクター主導型で物語を書く人なので、同時時系列の群像劇みたいな、ある程度理屈で物語を構築できる人じゃないとグダグダになりやすい話は向いて無いというか…。
ぶっちゃけ、面白くなかった、と。
個々のエピソードや伏線張り、伏線回収という部分部分は相変わらず楽しいのだが、散漫に視点が切り替わり、切り替わった場面には実はあんまり意味が無かったりする事が多い*1ので、作者買いとかシリーズ買いでもなければ、あまりオススメできない感じ。
ラノベで群像劇が上手い、成田悪良悟とかと比べてるせいなのかもしれないけれど、もう少し登場人物を絞るとか、意味不明が過ぎるシーカの行動原理をもう少し明らかにするなどしないと、この巻だけでは消化不良なままという印象がぬぐえない。
長期シリーズのサブキャラ掘り下げ巻というなら問題ないと思うんだけど、まだまだ始まったばかりのシリーズで、登場人物の謎がほとんど明かされていない時期だしね。
とりあえず、続巻に期待。
どうでもいいけど、樹川さとみのシリーズ作品で、主人公達に男女間の恋人関係が成立したお話ってあったかなぁ…。
なんか、記憶に無い…。
そういう意味で、ハルさんってば不幸、かもしれない。