gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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痛いニュース(ノ∀`) : 「年相応の暮らしがしたい」 中1から引きこもりで対人恐怖症の27歳がついに求人誌を手に取る - ライブドアブログ

つながりたい:/7止 引きこもり /岩手
◇「広場」で心前向きに
パソコンの大先生だもんな」。不登校や引きこもりの青年とその家族を支援するNPO法人「県青少年自立支援センター・ポランの広場」(盛岡市松尾町、三宅均理事長)で、一人の引きこもりの青年が話題の中心にいた。パソコンの不調をさらりと解決してみせたのをスタッフが持ち上げても、その青年は「特に何もしてないけど」とにべもない。ただ、それまで無表情だった顔の奥にはかすかな照れ隠しの笑みが浮かんでいるように見えた。
その青年、伊藤弘さん(27)=仮名=の引きこもりが始まったのは中学1年。小学6年の時に運動が苦手だったことを理由に同級生から受けたいじめがきっかけだった。いじめは中学入学後も続き、間もなく不登校になった。将来を考えて入学した高校も周囲になじめずに中退。他人と面と向かうのが怖かった。
高校中退以降、自宅にこもった生活は10年ほど続いた。インターネットと睡眠を繰り返す単調な日々。自室で一人になる度に気分が沈んだ。熟睡もできない。抜け出したくても、一歩が踏み出せなかった。昨年春、勇気を振り絞り母親に連れられて初めて訪れたのが「ポランの広場」だった。
「ポランの広場」には程度の差こそあれ、同じような境遇の人が「居場所」を求めて集まる。伊藤さんは主に金曜日の週1回、市内の自宅から自転車で約30分かけて通う。会報の封詰めやパソコン作業などを頼まれれば手伝うが、大半の時間は特に何をするでもない。黙ってじっと座っていることも多い。
ただ、自身の変化も感じている。当初はスタッフに話を振られると応じる程度だったが、徐々に自分から話しかけることも増えた。長くは続かないが会話をする仲間も2〜3人できた。スタッフからは「笑顔が増えた」「自信が持てるようになった」と言われる。社会との接点はここしかない。「広場」が閉まる午後4時になると、寄り道もせず帰宅する。通い続ける理由を問うと「話を聞いてくれるし、安心できるから」と言葉少なに答えた。
「年相応の暮らしがしたい」。伊藤さんは最近、そんな思いを抱き始めた。手には求人誌が握られていた。【岸本桂司】=おわり
毎日新聞 2009年1月8日 地方版

http://mainichi.jp/area/iwate/news/20090108ddlk03040004000c.html

流石、変態新聞。
一見、筋金入りのニートが心優しいNPOスタッフの力を借りて自立への一歩を踏み出した…みたいな良さげな話っぽく書いてあるけれど、こんな話で感動できるのは、新聞とTVしか情報源の無い世間知らずなオバハンか、不況下の氷河期就職戦線の洗礼を受けていない、バブル期以前しか知らない四十代以上だけだろう…。
今現在進行形で進む世界的不況と、日本の新卒信仰の強烈さを考えれば、高校中退、資格無し、自宅警備員10年の27歳が「年相応の暮らし」を手に入れるためには、どれだけの苦労と挫折を必要とするか、少し想像するだけでも空恐ろしくなるほどだと言うのに。
つか、コイツが年相応の暮らしを手に入れられるよう支援するなら、「失われた10年」の被害者救済を先にやってください。マジで。
まあ、ソレはソレとして、ニートが自立の一歩を踏み出したこと自体は評価したい。
が、問題は、進み続けられるか否かであり、個人的には「最初の挫折で自宅警備員に戻る」に100円。