東大、単層ＣＮＴを１０分で生成−価格５００分の１に:日刊工業新聞

東京大学の野田優准教授らは、高純度の単層カーボンナノチューブ（ＣＮＴ）を従来法の約１０００分の１のわずか１０分で生成する技術を開発した。平面基板上にＣＮＴを成長させる方法を応用し、ビーズ状の球体の表面に生成する。触媒の付け方を改善すれば、ＣＮＴ回収までを一つの装置で繰り返せる。理論上、容積１リットルの装置で１日１キログラムの単層ＣＮＴを生成できる。高品質の単層ＣＮＴ価格を５００分の１以下の１グラム当たり１００円にできる。
ガソリン精製などに使う流動層と呼ばれる装置で行う。表面に鉄触媒を添付した直径５００マイクロメートル（マイクロは１００万分の１）のセラミックス製ビーズを入れ、原料のアセチレンガスを流すと、約１０分でビーズ表面に数百ナノメートル（ナノは１０億分の１）の長さの単層ＣＮＴが成長する。ＣＮＴはガスの流量を上げるとビーズから切り離され、簡単に回収できる。
（掲載日 2009年07月13日）

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0620090713aaab.html

かなり応用範囲の広い素材ながら、量産が難しく高価だったのに、一気に千分の一とかまでコストを下げてしまった訳で、これはかなり画期的な技術なのではなかろうか。
関連：カーボンナノチューブ - Wikipedia