gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ギリシャに財政主権の一部放棄を求めるドイツ 筋の通らない「予算監督官」任命は怒りを買うだけ

ドイツは、ギリシャの国家予算について拒否権を持つ予算監督官を欧州連合EU)が任命することと、債務の元利返済をほかのどの歳出よりも優先するようギリシャ政府に義務づけることを望んでいる。
これに対してアテネの人々は怒りの声を上げ、ベルリンの人々は気まずさも感じずに、「ギリシャ人は一体何を期待していたのか」と肩をすくめてみせた。
この様子を見て、怒り心頭に発した後見人が借金を返せなくなった被後見人に対する態度をついに硬化させたと考えるか。それとも、国家主権の無節操な侵害だと考えるか。その答えは、ユーロ圏はどこに向かうべきかという見解だけでなく、なぜこんな事態になったのかという解釈によっても変わってくる。
■ドイツとギリシャのどちらに理があるのか?
ユーロ危機を招いたのは、一体誰か〔AFPBB News
次のような観点から一連の経緯を語れば、ドイツの提案は理にかなっているように見えるだろう。
高潔な財政・金融政策の運営で知られる国が要になっていた単一通貨に、財政運営が慢性的にお粗末だった国の参加が寛大にも(というか不用意にも)認められた。
やがて厳しい現実が明らかになり、この国(ギリシャ)は数十年に及ぶ不適切な財政・経済政策運営の影響を嫌々ながら取り除こうとした。
また、高い信用力を誇るいくつかの単一通貨参加国からは、市場実勢を大幅に下回る低金利での寛大な金融支援も受けた。
だが、この国ならではの政治の機能不全のせいでこの試みが頓挫すると、支援を行った国々の政府は、本来10年前にやっておくべきだった、財政統合の枠組みを構築すべきだという正しい主張を行った――という具合である。
一方、別の観点からこれを語れば、実にとんでもない話のように聞こえるだろう。欧州の周縁に位置する貧しい国が、お粗末な設計の単一通貨に参加するよう金持ちのエリートの国々から勧められた。
単一通貨を牛耳っているエリートの国々は、通貨同盟のために借り入れルールを策定したが、それを真っ先に破った上に何のとがめも受けなかった。
過去の成功に満足し、金融規制は的外れで、経済が伸び悩む自国内には投資機会が乏しいという条件が重なっていたエリートの国々は、この周縁国にとにかく融資するよう自国の銀行に促した。
そしてその融資が焦げ付くと、エリート国の政府は大急ぎで自国の銀行の救済に乗り出した。
まず、これらの銀行への借金を返すための資金をこの周縁国の政府に貸し付けた。そして今度は、その債権を強制的に回収するために外国人の監督官を送り込もうとしている――という具合である。
■独立後のコソボや19世紀のエジプトとの比較
この一件については、ドイツが第1次世界大戦後に支払った巨額の賠償金との比較がお馴染みになっているが、その比較はあまり有用でない。これよりも役に立つのは、セルビアからの独立を宣言した2008年以降、EUや国際監視団の監督を受けているコソボや、19世紀のエジプトとの比較だろう。
エジプトではこの時代、オスマントルコが後ろ盾になっていた従順な政治体制に対する軍事クーデターが勃発し、英国の投資権益が脅かされた。そこで英国は1882年、フランスの助力を得てエジプトを侵略した。英国は結局、第1次世界大戦後までエジプトを支配し続けた。
ギリシャコソボのように扱うことになれば、それはギリシャが同様な機能不全に陥った国家であり、欧州を不安定にする恐れがあると暗に意味することとなろう。だが実際のところ、ギリシャのデフォルト(債務不履行)がユーロ圏にとって現実的な脅威となり、民主的な正統性の返上が必要になるとは限らない。
確かに、救済資金を受け取った国は、行動の自由をいくらかあきらめている。これは国際通貨基金IMF)のプログラムの基本でもある。しかし、融資を受ける見返りに具体的かつ時限的な条件を受け入れることと、財政の自主権の恒久的喪失を受け入れることとの間には、かなり大きな違いがある。
ギリシャの予算監督官を任命することは財政統合に必要なステップだという見方があるが、政府債務と財政赤字に関するルールがあっても財政統合はできない。大規模で恒久的な財政移転とリスク共有を行う、もっと大きなシステムがなければだめなのだ。
ギリシャコソボよりも、19世紀のエジプトの方に似ている。当時のエジプトに目をつけた裕福な欧州諸国の債権者たちは、その脆弱な政府に無謀なほど多額の貸し付けを行った。
そしてその投資を回収するために、経済効率の名の下にエジプトの財政を管理したのだ(エジプトの綿産業でIMF式のリストラを推進した)。その結果、民族主義者たちは恨みをさらに募らせることになった。
ギリシャを怒らせ、ユーロから離脱させるのがドイツの狙い?
ひょっとしたらドイツは、ギリシャ政府を同じように怒らせてユーロから脱退するよう仕向けているだけなのかもしれない。しかし、仮にギリシャが離脱しても、通貨ユーロが抱える根本的な問題は解決されない。
また、予算監督官を任命するという提案は、ドイツの有権者には歓迎されるかもしれないが、ユーロ圏で生じたトラブルやその修正方法への筋の通った対応とは言えない。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34433

このギリシャ寄りの意見って、反論になってないな。まるで朝鮮人の逆切れを見ているよう。
ギリシャ自身も、ユーロを構成する国の一つであり、発言力が(大小の差はあれ)あったし、ユーロが欠陥システムで舵取り失敗が悪い、というなら参加を希望し、粉飾してまで参加したギリシャ自身に責任が無い訳がない。
そもそも粉飾決算してユーロに参加した挙句、ユーロの信用力を悪用して金を借りまくったのがギリシャなんだから、ギリシャ政府に財政運営能力が「無い」と判断するのは当然なのだ。
そして、そんな国を抱えたまま、ユーロ圏を維持するのは無理なんだから、ユーロ圏に居続けてデフォルトを回避する為の融資を受けるなら、財政主権を放棄しろ、と言うのは債権国として「当然の要求」だと思う。
どっかの国に寄生する某民族のように、生活保護費を貰った端からパチンコに浪費して、金が足りない、生活保護をもっとよこせと強請る乞食相手に、自由な経済活動を許しているほうが異常なのだ。
経済主権を捨てるのがイヤなら、ギリシャはユーロ圏を離脱してデフォルトし、ドラクマ体制で国内に餓死者と難民の群れを作れという2択でしかない。(ギリシャは食糧輸入国かつ、輸出額の3倍もの赤字を出している貿易赤字国なので国債が売れないと、即座に国民が飢える事になる)
これが、債権取り立て能力(軍事的プレゼンス能力)を持たない日本が相手なら、幾らでも開き直れるかもしれないが、欧州と地続きの貧乏小国なギリシャは、欧州に逆らったら即座に軍事制圧される危険性が高い。
もう、ギリシャは詰んでいるのだ。
これが計画的な経済侵略であり、ギリシャはその被害者だ、というならともかく、現実には資源も産業も無く、ただユーロに寄生していた失敗国家なので、むしろ加害者である点を忘れて被害者ヅラすんなというのが、普通の感情じゃないかと思う。