gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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SU-35の中国輸出計画 T-50の量産化に影響も_中国網_日本語

ロシアの軍事関連サイトは11月30日、米国防省の専門家の発言として、次のように伝えた。
現在までに正確な情報は得られていないが、ロシアの国防工業アナリストおよび消息筋によると、ロシアと中国は双発多機能戦闘機Su-35の初輸出について交渉中だ。取引が成立した場合、中国空軍の実力と軍事的声望が大きく高まる。両国の原則的な意見の不一致はすでに解消されており、ロシア側が譲歩に応じ、中国側から提案された第1期調達規模を48機から24機に減少した。
ロシアの戦略技術分析センターの研究院のカーシェン氏は、「同取引に関する価格やその他の条件に関する交渉は、来年実施を予定している。このような交渉は難航が予想される。契約締結の時期は、2014年以降にずれ込むだろう」と予想した。
ユナイテッド・エアクラフトのミカイル・ポゴシアン社長が11月中旬に珠海エアショーで行ったスピーチ内容は、中国のSu-35購入に対する意欲を裏付けた。ポゴシアン社長は、「中国が興味を示しているが、実際の合意に達するまでに情報は公開できないため、当社が交渉の進展についてコメントすることはない」と発言し、また2014年の珠海エアショーでSu-35の現物を展示すると約束した。
新任のセルゲイ・ショイグ国防長官もまた11月中旬に訪中し、中国軍の指導者と会見し、両国の軍事技術協力の強化について話し合った。
ロシアは中国による24機のSu-35の調達目的が、Su-27SKの時と同じくコピーであることを懸念している。中国は1995年に25億ドルでロシアの技術を導入し、瀋陽飛機工業集団が200機の中国版Su-27SK「J-11A」を生産した。ロシアは2006年に同取引の中断を決定したが、中国はすでにJ-11Aを95機組み立てていた。ロシア側は、中国が組立許可内容に違反し、国産の装備・武器を搭載したコピー機「J-11B」を秘密裏に生産したことを把握した。ロシアは現在、中国によるSu-35の調達は、同機に搭載されたエンジンを獲得し、国産双発ステルス戦闘機「J-20」に搭載する方針であることを懸念している。Su-35とT-50に使用されている、サトゥールン製のAL-117Sエンジンは、AL-31FPエンジンの改良版だ。中国はこれまで、国産単発戦闘機「J-10」に搭載するため、ロシアからAL-31FPエンジンを輸入していた。
米国の消息筋は、「中国が搭載済みエンジンと予備エンジンの4:1の比率に基づき、ロシアからSu-35を輸入することにより最新鋭エンジンを獲得する方針であるとすれば、それを実行に移す必要はない。それは警戒すべきシグナルとなるからだ。現在の取引の中で、予備用エンジンと搭載済みエンジンの比率については規定されていない」と語った。しかしロシア航空工業は、次世代戦闘機のロット生産に向け大量の資金を必要としている。中国へのSu-35輸出が失敗に終われば、ロシアの第5世代戦闘機T-50は計画通りに量産できず、Su-27およびMiG-29の後継機となることができない。米第5世代戦闘機F-35の開発の遅れとさまざまな問題は、ロシアの第5世代戦闘機開発で起こりうる問題にとって、耳が痛い情報だ。これまで、Su-35を調達した国家は存在しない(ブラジル、インド、韓国は検討も調達には至らず)。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年12月3日

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2012-12/03/content_27294937.htm

Su35の第1期調達規模では合意に達したものの、価格交渉は後回しとか、もうこれは難航フラグとしか言いようが無い罠。
T50(PAKFA)の運用開始が2016年の予定だから、2014年以降に契約締結、引渡しで順次支払いなら全然間に合わない。ロシアもそんな金を当てにしてT50量産化とかしないんじゃね?
そもそも、ロシアの軍拡は原油高に伴う原油輸出が原資なんだし。
あと、現時点で通常型のロシア製エンジンのコピーも出来ていない中国に、最新型ロシア製ジェットである117Sエンジンを簡単にコピーできるとは思えない。
一方で、記事中にあるようにエンジン目当てでSu35を購入するのか?と考えるには、機数を大幅に削減する意味は無い。(むしろ多めに発注しないと全く足りない)
加えて、中国のJ20はロシア機コピーではなく、中国の独自開発機であり、J11Bのようなロシア機コピーにロシアのエンジンを載せるような親和性があるとは限らない。
中国のSu35購入は、純粋な「コピー目的」であり、エンジンだけ転用とか、Su35戦闘機隊を編成して戦力化ってのはあんまり考えていないような気がする。