gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

日ロ首脳会談 特別制度の共同経済活動などで議論 | NHKニュース

山口県で行われている安倍総理大臣と、ロシアのプーチン大統領の日ロ首脳会談で、両首脳は日本とロシアの防衛当局間の対話や交流を継続していくことで一致しました。また、安倍総理大臣は通訳だけを同席させた会談などを終えたあと、北方領土問題を含む平和条約交渉に加え、北方四島での共同経済活動や人の自由な往来などについて、率直かつ突っ込んだ議論を行うことができたと述べました。
安倍総理大臣とロシアのプーチン大統領の日ロ首脳会談は、安倍総理大臣の地元、山口県長門市の温泉旅館で、プーチン大統領の到着が遅れたため、予定よりおよそ2時間遅れて午後6時すぎから始まりました。
会談は、まず両首脳に加え、日本側から岸田外務大臣や世耕ロシア経済分野協力担当大臣ら、ロシア側からラブロフ外相らが同席して少人数で、およそ1時間20分にわたって行われました。
この中で安倍総理大臣は「北朝鮮情勢をはじめ、アジア太平洋地域の安全保障環境が一層、厳しさを増す中で、日ロ両国が率直な意見交換を行うことは重要だ」と述べました。
そして、両首脳は両国の安全保障会議の間の対話や防衛交流を歓迎し、今後も継続することで一致しました。
また、安倍総理大臣は北朝鮮情勢について「国連安保理決議は厳格かつ全面的な履行が必要であり、ロシアと連携していきたい」と述べたのに対し、プーチン大統領は「北朝鮮に圧力をかけるとともに、6か国協議の対話の場に引き出すことが必要だ」と述べました。
さらに、安倍総理大臣が日本のミサイル防衛システムについて、「もっぱら防衛的なものであり、周辺国、地域に脅威を与えるものではない」と説明したのに対し、プーチン大統領アメリカを中心としたミサイル防衛システムに対して懸念を示しました。
そして、両首脳は午後7時半ごろから、およそ1時間半にわたって、通訳だけを同席させた会談を行いました。
このあと、安倍総理大臣は記者団に対し、「大変よい雰囲気の中で、首脳会談を行うことができた。2国間の問題や国際的な課題に、日本とロシアがともに取り組んでいくことによって、さまざまな問題を解決していくことができるということについて会談を行った」と述べました。
そして、安倍総理大臣は焦点となっていた北方領土での共同経済活動や、人の自由な往来について、「2人だけの会談では、平和条約の問題を中心に議論をしたところだ。元島民の故郷への自由訪問、四島における日ロ両国の特別な制度のもとでの共同経済活動、そして平和条約の問題について率直かつ非常に突っ込んだ議論を行うことができた」と述べました。
両首脳は双方の参加人数を増やして、夕食を取りながら会談を続けています。
ロシア通信社「共同経済活動の発表内容で合意」
北方領土での共同経済活動について、ロシアのタス通信、少人数の会談に出席したウシャコフ大統領補佐官が記者団に対して、「両首脳は、島々の共同経済活動に関しての協議開始に向けた発表内容で合意した」と述べたと伝えました。
具体的な内容については16日、首脳が発表するとしていますが、ウシャコフ補佐官は「島々での共同経済活動はロシアの法律の下で行われることになる」と述べたということです。さらに「専門レベルで数週間にわたって文案を作ろうとして合意できなかったが今回合意に達した」と述べたということです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161215/k10010808571000.html

プーチンが「遅刻」するのは、割と珍しくない。
外交的に相手を「格下だと思っている」と言外に示して優位に立つためのテクニックとして多用している得意技である。
これが出た時点で、今回の訪問で「日露関係が進捗する可能性は低い」と判断できる。
なので、完全に実効支配されている状態だから、4島で経済交流する場合、どうしても向こうの法がベースになる事は、仕方ないとは思うんだけど、この段階で日本がロシアの実効支配を容認すると取られてもおかしくない内容で合意するのは、悪手だと思うんだが。
外交巧者の安倍首相が、そんなポカミスをするだろうか、と考えて調べてみると、上記はあくまでもロシアの一方的な報道で、安倍首相は一切の言質を与えていないし、むしろ「日露両国の特別な制度の下での共同経済活動」という譲歩しつつも日本の権利を盛り込んだ提案をしている。
…ああ、ロシアも大朝鮮化して、願望記事書いたのね。
例えばロシアのスプートニク辺りは、日中関係の悪化で、日本はロシアとの関係を欲しがっている…みたいなロシア有利の交渉が出来るみたいな書き方をしているが、実のところそれは大きな間違いである。
理由は簡単で、1つはロシアは条約破りの常習犯で、日露関係が軍事同盟関係まで深化したとしても、対中戦で不利と見れば、平然と裏切る国なので、信頼できない。
2つ目は、日本はアメリカとの関係上、一定以上ロシアと仲良くできない。
もし、日本が日露間で相互防衛条約を結ぼうとしても、成立する前に、アメリカから強い妨害と抑止の圧力が来ることが確定している。
つまり、ロシアが言うような、深い関係を望む事は無駄なのだ。
なので、日本がロシアに求めているのは、先の大戦清算である平和条約の締結と、国際法上はまだ日本の領土である4島を、経済制裁で苦しむロシアから「買取り」できないかと言うレベルまでである。
しかも、これに関しては、特に制限時間なんてものは無い。
逆に、欧米から経済制裁を受け、折角産油国が減産合意して、原油天然ガスの価格が上昇するにも拘らず、輸出は中国などへ限定的なものになってしまう。
むしろ、ロシアの方が、急いで日露関係を回復させて、天然ガスの輸出先として日本を確保したい位。
この交渉に於いて、時間はむしろ日本側に有利だから、焦らせるだけ焦らせばいいと思うよ。