gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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三菱重工業組立ラインから出てきた空自向けF-35A戦闘機「AX-5」! : 軍事・ミリタリー速報☆彡

(前略)
初めて、名古屋の三菱重工業F-35)最終組立・チェックアウト(FACO)施設に建設された38台のF-35Aの最初の太陽光が当たった。 AX-5は生産ラインから燃料試験施設に移され、国防総省(JMOD)の代表がマイルストーン・イベントに出席しました。日本FACOで完全に組み立てられた日本式は、チームの勤勉さと献身を祝うため、日本FACOの企画段階にあります。日本初のF-35Aはフォートワースで組み立てられ、4人のうち3人はすでに日本の最初の幹部インストラクターのパイロットが訓練されるルークAFBにあります。プログラムのこの大きな前進に向けてJMODとMHIにおめでとうございます。私は日本での式典を楽しみにしています!
(後略)

https://a855196877272cb14560-2a4fa819a63ddcc0c289f9457bc3ebab.ssl.cf2.rackcdn.com/17381/f35_weekly_update_2_2_17.pdf

機械翻訳だからアレだけど、中身は判る。
2015年の12月15日から組立開始した日本製初号機が、予定通りにロールアウトした訳で、残り37機を順次組み立てて行く事になる。
関連:運用コスト・価格・寿命など - F-35情報館
の情報によると、この機体と6号機(AX-6)はロット9で、レーダーとエンジン部分が国産で、次のロット以降、どんどん国産化率を上げていくらしい。(そしてその分値段が上がるw)
…まあ、胴体建造はMHIが儲からないんで蹴ったけど…。
予算化されている分で、2021年のロット13までに、28号機がロールアウトして2個飛行中隊が成立するから、実戦配備が始まるのは、最短で2021年後半かな?
小隊単位で実戦配備するなら、2019年に16号機までロールアウトするので、1個小隊くらいなら、2020年中になんとか…無理か?
閑話休題(それはさておき)
今の計画だと、2020年度予算で最後の2機分の予算を通すと、2024年には42機全てのロールアウトが完了して、国内生産は終わってしまう。
F2戦闘機の寿命は、6000飛行時間と言われており、年間200時間ほど飛ぶので、想定寿命は30年。
制式化が2000年だから、退役が始まるのが2030年*1なので、F2戦闘機の代替機選定はどんなに早くても2025年頃からのスタートになる。
つまり、国内のFACOで、海外向けのF35生産を請け負わない限り、2024年にはFACOは開店休業状態となり、F2代替機の生産が始まるだろう2029年頃まで、その状態が続く訳である。
では、どうするのか。
ここで脚光を浴びるのが、中期防衛力整備計画でF15のPre-MSIP機に対する更新検討という話である。
早ければ今年中、遅くとも来年度中までには、110機のPre-MSIP機に対する処遇が決定する事になるだろう。
訓練用の複座機12機はまだしも*2、単座の98機はほぼ全て退役する可能性が高い。
すると、ほぼ100機分の定数を埋める為、F35の追加調達が決定するだろう。
…つまり、2024年以降も、年産6機ペースでF35の生産が続けられる可能性が高く、計算すると2040年に国内FACOでの累計生産数は138機になる。
これは、FMS調達の4機を除く、第4次FX調達数42機に、F15Pre-MSIP機代替100機を加えた数に、ぴったりと一致する。
…いやあ、すばらしい偶然もあったものだなぁ(棒)
アメリカが、トランプの要請によるF35調達価格値引きを、日本にまで適用すると言う大盤振る舞いをした理由は、日本(142機)がイギリス(138機)を超える、アメリカに次ぐF35調達国になるから、という「内定」があったから、という邪推ェ…。

*1:実際には、近代化改修を受けて、プラス10年程度は伸びる可能性が高い

*2:訓練用としての需要も高く、偵察機への転用などが検討されている