gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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劉暁波氏「危篤」 中国に人道の観点はないのか : 社説 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

中国が経済・軍事大国の道を邁進まいしんする陰で、民主化運動を封殺し、人権抑圧を強めてきたことの証左と言えよう。
中国を代表する民主活動家の劉暁波氏が、末期の肝臓がんと診断され、服役中の刑務所から病院に移された。病院側は「危篤」と発表した。
本人や家族は、海外での治療を希望している。米国とドイツは、医師を派遣し、劉氏の受け入れも表明した。中国政府に対する不信感の表れである。
欧州議会などは、人道問題として、劉氏の解放と国外移送を求めた。中国外務省が「内政干渉」と一蹴したのは筋違いだ。
中国の憲法にも、「人権を尊重し、保障する」と明記されている。中国は、劉氏と家族の意向に沿って、自由を回復させなければ、国際社会の非難を免れまい。
文学者の劉氏は、過酷な政治的迫害の象徴として、世界的な注目を集めてきた。1989年の天安門事件で、民主化を求める学生らを支援した。共産党一党独裁を批判し、何度も投獄された。
2008年には、直接選挙の実施や言論の自由の保障など、19項目の要求を盛り込んだ「08憲章」の起草で中心的役割を担った。
国家政権転覆扇動罪」により、懲役11年の判決を受けたのは、中国当局民主化運動の広がりを強く警戒したからだろう。
劉氏は10年に、「長年にわたる非暴力的な人権闘争」を評価され、ノーベル平和賞を獄中で受賞した。中国は、「犯罪者」として劉氏の授与式出席を認めなかった。夫人の劉霞さんも軟禁した。
看過できないのは、習近平体制下の5年間で、中国の人権状況が一段と悪化したことだ。
行政や司法から不当な扱いを受けた人々を支援する弁護士らが、次々と拘束された。インターネットの規制を通じて、言論を封じ込める体制も強まっている。
経済成長が鈍化する中、習政権は、国民の不満が共産党批判に結び付くことを防ぐため、締め付けを図っているのだろう。
中国は、アフリカなどに投資する際も、欧米諸国とは異なり、対象国の民主化や人権状況の改善を求めない立場だ。独裁的な政権からは、歓迎されている。人権を軽視する中国方式が世界に拡散する事態が懸念される。
欧米や日本の責任も重い。対中経済関係が深まり、貿易や投資による利益を優先する余りに、中国の人権問題に口をつぐむことがあってはなるまい。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20170712-OYT1T50121.html

中国人に人道とかある訳無いやん。
中国当局には適切な治療を行わず、海外治療の道があったにも拘らず、よりにもよって「内政干渉」を理由に突っぱねた。
これは、謀殺・暗殺に準じる行為だったと断言できる。
更に続報などを見ると、遺族に、遺灰は海に撒いて墓を作らせないように求めるなど、「民主化の象徴」が生まれないように、徹底的に弾圧する姿勢を見せているんだとか。
儒教の国である中国で、お墓を作らせない、と言うのは日本で考えるよりずっと酷い事である。
…まあ、拝金主義が儒教を凌駕した結果、「ネット墓」なるサービスまで登場しているのが、中国らしいと言えば、中国らしいのだけれど。
フランス大使館も、凶悪殺人犯で、冤罪の余地も無い死刑囚に死刑を執行する事に文句をつける暇があるなら、実際に無辜の民が現在進行形で弾圧されている国に、経済制裁の一つも仕掛けて見ろよバーカ、エセ人権屋め、と思う。
閑話休題(それはさておき)
考えてみると、習政権になってから、中国の国内に関するニュース、それも暴動やデモに関するニュースが大幅に減ったと思う。
もちろん、国が豊かになれば、そうした行動自体が減っていくのだけれど、香港の民主化デモがNHKで放映された際に、中国では即時放映中断されるなどしており、中国国内における「締め付け」が相変わらず存在している事が判る。
最近はVPNの禁止という強権的な手段にも訴えてきており、中国国内の通信に対する検閲強化の一環である事は間違いない訳で。
これらが、単に政治的な安定を目指した物なら、まだマシな話で、戦争に備えた情報遮断の一環なら、中国が戦争に踏み切るのは、2025年と言う個人的予想より前倒しされる事になる。