gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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F35軸に12年度予算化へ 次期戦闘機で防衛省 - 47NEWS(よんななニュース)

防衛省航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)について、次世代戦闘機F35を軸に2012年度予算の概算要求で調達経費を計上する方針を固めた。年明けに機種選定委員会を開いて調整を本格化させる。これに伴い、選定までの穴埋めとして検討していた現有戦闘機F2の追加調達を断念した。複数の防衛省自衛隊関係者が7日、明らかにした。
FX選定で防衛省は当初、F35開発の遅れや価格の高騰を受け、暫定措置としてF2の追加調達や現有の主力戦闘機F15の改修継続で対処する方向だった。だが軍事的にも台頭する中国に対して航空優勢を確保するため、レーダーに捕捉されにくいステルス性と超音速巡航能力を特徴とするF35など第5世代機導入の早急な決定が必要との判断に傾いた。40機弱の導入を想定している。
中国はF15に匹敵する「殲11」など第4世代戦闘機を量産し、第5世代戦闘機の開発も目指している。このため、性能が比較的劣るF2の追加調達は抑止力や経費面で得策ではないとの分析も第5世代機経費計上の方針を後押しした。

http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010110701000412.html

結局、一番日本にとってメリットの少ない茨の道を選択したか。
F2の追加調達が無いと言う事は、日本国内の戦闘機開発ライン閉鎖が確定した事を意味する上、そもそもF35自体に問題が多い。
まず、現時点で開発が難航し、未だ完成していない機体である点。
加えて、日本は開発参加国では無いから、調達したくても後回しになる点。
国産の高性能AAMを搭載できず、現状ではF35の為に米国の対空ミサイルを購入しなければならない点。(F15JやF2でも使えるけど、同種兵器が混在する事になる)
今から開発参加国として名乗りを挙げる事は出来るし、それはアメリカも望んでいる事だが、日本は武器輸出三原則の自縄自縛により参加する為には幾つかの障壁を超える必要がある。
もし、開発参加国として出資しない場合は、アメリカの対外有償軍事援助を頼るにしても、とんでもない値段を吹っかけられる事は間違いない。
どっちを選んでも高くつく事が確定しているなら、将来的な武器輸出への道を拓く点からも、国産AAM対応の可能性からも、開発参加国として火中の栗を拾いに行った方がマシだろうと思うけど。
また、40機弱の調達数となれば、ライセンス生産は不可能であり、日本は全機完成品輸入する事になる。
これは、戦争時の修理部品調達において、大きなハンデキャップを負って居る事を意味しており、お隣韓国で、マンホールに落として壊したF15Kの翼の修理に、わざわざ製造元まで送り返す羽目になった事が判りやすい事例だろう。
なんつーか、中国の脅威が高まって、反米路線でアメリカに無視され気味のミンス党が、アメリカのご機嫌伺いのためにF35を買わされたと考えるのは、穿ちすぎだろうか。