gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

韓国ステルス戦闘機KFXの功罪―中国メディア|レコードチャイナ

2018年7月5日、観察者網は「韓国のステルス戦闘機KFXの功罪」と題するコラム記事を掲載した。以下はその概要。
韓国政府は6月29日、KFX戦闘機の初期的な設計が審査を通り、2019年末までにプロトタイプ機を製造開始予定だと発表した。明晰(めいせき)な外観図も発表しており、その姿はF22の縮小版といった感じだが、紆余(うよ)曲折があったKFXがいよいよ現実のものになろうとしている。
一般的にKFX計画は16年に始まったと考えられているが、01年にはすでにF16に代わる次世代戦闘機の研究が始まっていた。北朝鮮の脅威があってF15KやF35Kを相次いで購入してきたが、それでも最先端の重型戦闘機を開発するという野心を抱き続けてきたのである。
しかし、トップレベルの軍事技術を死守せんとする米国はレーダーや赤外線、電子関連部品の技術供与を拒否。やむなく欧州からあまり成熟していないステルス技術を取り入れることになった。また、ステルス戦闘機は武器をすべて機内に装填(そうてん)する必要があるが、韓国にとっては技術的に非常に難しい課題だ。
エンジンについては、米国からF414ターボエンジンを提供する意向があった。このエンジンによってもKFXのステルス性は制約を受けることになった。そして、昔ながらの大きな固定垂直尾翼などを採用して重量と抵抗力が増しており、これもステルス性を削ぐ要因になっている。
とはいえ、完全なステルスではないものの、4分の3程度は隠せる性能を持っている。これは韓国の戦闘機研究開発では初の取り組みであり、スタート地点として悪くはないだろう。基本的な飛行性能を確保し、技術的なリスクを回避する代わりにステルス性への要求を下げるという、現実的な判断なのである。
そして、米国からエンジンの供給を受けるほか、KFXはイスラエルのレーダー、英国やドイツのミサイルを採用するという。米国製レーダーの使用を避けたことで、輸出の潜在力も高まった。韓国製というレベルではなく、韓国で組み立てたと言うべきだろうが、だからと言ってKFXを否定する理由にはならない。個々のパーツを一つにまとめ上げるという作業は、韓国の航空工業発展につながるからだ。インドやトルコもステルス戦闘機の研究を進めているが、韓国の現実路線は参考とするに値するものだ。(翻訳・編集/川尻)

https://www.recordchina.co.jp/b625898-s0-c10-d0135.html

ちょっと、最後の方で取ってつけたように褒めてるけど、実際は徹頭徹尾、韓国KFXを馬鹿にした記事内容に吹いた。
相変わらずレコチャらしい事実歪曲もあるけど、「KFXが第4.5世代戦闘機開発である」というのは、KFXの立ち上げ時点からの正しい認識。
元々、「KF16の代替となる安価な第4.5世代戦闘機を、アメリカから全面的な技術供与して貰って安価に作る」という、実に他力本願かつ、身勝手な計画だったからだ。*1
しかし、アメリカに於いて、F22とF35の実戦配備によって、世代落ちしたとは言え、FA18E/FやF16E/Fと言った現役かつ新鋭機に使用されている各種技術を、韓国に安価に供与するなんて馬鹿げた話は、飲める筈も無い。
だから韓国は、落ち目のボーイングが提案する、F15SEに開発資金を拠出し、韓国の次期主力機にF15SEを調達して国内でライセンス生産すると共に、ボーイングが持つステルス機に関するいくつかの技術供与を得る、という真っ当な搦め手を打ち、KFXに備えていた。
韓国人らしくない、非常に珍しく適切な準備だったと言える。
…んが、2013年。
日本が第四次FXでF35A購入を決定した事で、限定的なステルス機でしかないF15SEでは対抗できない、と吹き上がった挙句、開発中の先行量産機を横車を押して調達する事から、非常に高額になっているF35Aを少しでも安く買おうと、50回以上もの入札を繰り返し、一度はF15SEに決まった入札結果を卓袱台返ししてご破算にして、F35A調達を決定した。
F15SEなら、F15の開発・生産ラインを維持したいボーイングとしては願ったり叶ったりだし、アメリカとしても2世代落ちの技術なので、F35関連の技術供与に比べれば、ハードルが低く、技術供与もやむなし、と言う流れがあった*2が、元々F35開発参加国でもない韓国が、先行量産機をアメリカから対外有償軍事援助(FMS)で譲って貰う、と言うアメリカに一方的に借りを作っている話となって、当然、ロッキードマーチンは韓国が図々しくも要求してきた技術供与は全部突っぱねた。
結果、KFXの大前提となる「安価に必要技術を供与して貰う」という前提が崩れてしまったのだ。
しかも、韓国人が日本がF35A調達だとか、当時の交渉としてATD−X計画のリークをした事に吹き上がって、KFXを第5世代戦闘機開発だ、と妄想してしまったのだ。
さっさと否定すれば良かったのに、F22そっくりのポンチ絵を出すなど、積極的に誤解を広げていった事で、後に引けなくなった。
ロッキードマーチンが全面的に設計し、更にはエンジンや主要コンポーネントを供給し、やっと組み立てる事が出来たT50練習機が、第4世代ジェットに相当する機体な訳で、韓国にはそもそも、自力で第4.5世代戦闘機を開発する為の要素技術すら足りていないのが現実なのに、である。
記事では、「一般的にKFX計画は16年に始まった」とあるが、KFXは2010年7月に、インドネシアとの共同開発で合意しており、ここを計画の出発点と考えるのが妥当だろう。
しかし、2013年。
上記したように、ボーイングとF15SEを捨ててF35A調達を決めた事で、肝心なベース機や技術供与の当てが無くなってしまい、KFXのベース機が第4世代機のT50練習機になったという、頭がおかしい決定がニュースとして流れる。
その後、2015年にボーイングの参画撤回。
結局、エアバスとKAI以外は誰も残っておらず、しかも残った企業には第4.5世代機すら単独で作る能力が無いというオチになった。
そこから2016年。
日本が技術検証機X2を製造する、と言うニュースに焦った韓国は、国産技術開発と言う実を捨て、KFX推進と言う名を取った
その後の話は、記事に詳しい。
「米国からエンジンの供給を受けるほか、KFXはイスラエルのレーダー、英国やドイツのミサイルを採用する」というキメラをでっち上げた。
ぶっちゃけ、K2戦車のプロトタイプを作った時と同じ事をやったのだ。
エンジンをアメリカに握られている以上、KFXを輸出できるのはT50と同様に西側のみ。
しかも、アビオニクスイスラエル製で、武装は英独製だから、韓国が作るの機体のドンガラだけ。
つまり、国産化率が低くて利益が出ないのだ。
かつてK2をトルコに輸出するにあたって、核心技術であるユーロパワーパックを違法コピーしようとしたものの、果たせず、結局ドイツからパワーパックを買う結果となったように、KFX輸出の可能性はほぼ無いと言えるだろう。
記事では、インドやトルコのステルス機開発にも言及しているが、明らかに「韓国と同レベルの事をやってればいいよ(プゲラ)」と揶揄している訳で、徹頭徹尾、馬鹿にしている記事、というオチになる。
トルコのTKXに関しては、正直、韓国臭がする香ばしい感が拭えない為、揶揄されても仕方がないが、インドのFGFAはロシアのSu57系列なので、失敗の可能性は低い。
ただ、独自開発を謳っているインドのAMCAはやっぱりKFX臭がするというか、無理だろ…という感が凄い。
来年1月には試作機が飛ぶらしいけれど、これも第4.5世代戦闘機が限界じゃないかなぁ…。

*1:第4.5世代機であるF16E/Fは輸出価格が1機120億円ほどする訳だが、韓国はコレの同等以上の機体を50億円で作る、技術はすべてアメリカから無償供与…という一体、どう勘違いしたら、こんな妄想を計画と呼べるのか、朝鮮人の思考回路は意味不明な話である。なお韓国のT50練習機が1機30億円で、その戦闘機タイプであるFA50はフィリピンに1機44億円で売ってる。FA50の性能は、元が練習機なので、KF16はもちろん、退役が進むF16A/Bにすら劣るゴミである。まあ空軍すら無かったフィリピンでは大活躍しているが…アメリカから中古のF16C/Dを買った方がもっと活躍できたことは言うまでも無い

*2:もし予定通りにF15SEが採用されていれば、韓国での全面的なライセンス生産が認められていた可能性が高く、現在でもF15の一部パーツを生産している韓国に、更なるF15の生産ライン移転もあり得た。そうなれば、日本に代わり、米軍のF15Eに対するアジアの重整備拠点として活用される未来もあった。かつての様にマンホール落ちしたF15Kをアメリカまでフェリー輸送しなくても、韓国内で修理できるようになったかもしれない…全て韓国人の手によってご破算になったがwww