gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

ロシア 新型原子力潜水艦が就役 NHKニュース

ロシアが開発を進めてきた、戦略核ミサイルが搭載可能な新型の原子力潜水艦が就役し、プーチン大統領は、海軍の艦船の刷新を進めることで国防力の強化に取り組む考えを強調しました。
新たに就役したのは、ロシアが1990年代から開発を進めてきた「ボレイ級」と呼ばれる新型原子力潜水艦の1番艦「ユーリー・ドルゴルーキー」です。
全長は170メートル、総排水量は2万4000トンに上る大型の潜水艦で、戦略核ミサイルを16基搭載できます。
ロシア北西部のセベロドビンスクで行われた就役式には、ショイグ国防相が出席したほか、プーチン大統領も別の町にある海軍基地からテレビ電話を通じて参加しました。
このなかで、プーチン大統領は「海軍の艦船を刷新することは、ロシア軍の強化にとって重要な柱の一つだ」と述べて、2020年までに4兆ルーブル(日本円で11兆6000億円余り)を投じて、原子力潜水艦をはじめ海軍の艦船の刷新を進めることで国防力の強化に取り組む考えを強調しました。
ショイグ国防相によりますと、ロシア軍は2020年までにこの「ボレイ級」の原子力潜水艦を合わせて8隻配備するほか、攻撃型原子力潜水艦7隻の配備も進める計画です。
プーチン大統領は、ミサイル防衛を巡ってアメリカと対立を続けるなか、原子力潜水艦の開発を柱に核戦力を強化していく姿勢を内外に印象づけるねらいがあるものとみられます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130111/k10014730201000.html

原子力潜水艦と言っても、弾道ミサイル搭載型と攻撃型の2種類があり、コヤツは弾道ミサイル搭載型。
所謂、戦略原潜である。
レッド・オクトーバーを追え!」で有名なタイフーン級(全長172.8m、水中排水量48,000t)の系譜ではなく、現役戦略原潜であるデルタ4型(全長167m、水中排水量12,100t)の系譜らしい。
弾道ミサイル自体の小型化で、搭載数は16基を維持しつつミサイル搭載区画の張り出しが無くなってスマートになり、魚雷発射菅はデルタ4の4基に対して6基と増強されており、攻撃型原潜に準ずる戦闘力も付与されている模様。
最近はマシになったとは言え、財政が厳しいロシア海軍だから、いざとなったら前線近くでの運用も考えているのかなぁ…。
この新型潜水艦については、以前からの問題として、失敗続きだった潜水艦発射型弾道ミサイル3M14ブラヴァーがある。
一昨年くらいの記事だと、発射が9回中4回成功、しかし成功した4回中2回はMIRVの分離機構が故障という状況だったらしいが、改修に成功したのかしらん?
記事中にある、攻撃型原子力潜水艦はヤーセン型を指しており、搭載魚雷のサイズは小さくなったものの、艦首に6門、艦尾に4門の計10門もの魚雷発射管に加えて、対艦巡航ミサイルを24セルも搭載した、極めて攻撃力の高い新型艦である。
日本のそうりゅう型潜水艦(兵装は魚雷発射管6門のみ)に比べて、水中排水量で倍以上だから、戦闘力も比例して高くなるのは判るけど、アメリカのバージニア級(魚雷発射管4門、トマホークVLS12セル)に比べても、かなり攻撃に偏った感がある。
ちなみに、ロシアは原潜の補完として通常動力潜も多数建造しており、有名なキロ級(18隻保有)だけでも十分手ごわいのに、第4世代潜水艦としてラーダ型潜水艦を8隻調達予定だとか。
…これだけでも日本の潜水艦16隻+練習艦2隻に比べると圧倒的につおいよねー…。
一応、日本も退役年数を延長して20隻体制を目指すけど。
全く、日本の周辺国が軒並み軍事力の増強・更新を進めているのに、日本だけずーっと防衛費削減ってのは、本当にアホだったと思う。
今回、補正予算で2000億円ばかり増えたけど、滞っていたF15の改修やら装備更新だけで消え去る額でしかないし。