gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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日本の全原発停止で米ウラン濃縮会社が破産法申請 NHKニュース

日本のすべての原発が運転を停止したことなどで、原発の燃料になる濃縮ウランの販売価格が低迷していることを受けて、濃縮ウランを生産しているアメリカの会社が経営に行き詰まり、日本の民事再生法に当たる連邦破産法の適用を申請しました。
この会社は、アメリカ東部・メリーランド州に本社があり、原発向けの濃縮ウランを生産している企業、ユーゼックで、5日、日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条の適用を裁判所に申請しました。
会社の発表によりますと、東京電力福島第一原発の事故のあと、日本やドイツで多くの原発が運転を停止したことなどから燃料の濃縮ウランが供給過剰となって価格が大幅に下落したことなどが影響し、経営に行き詰まったということです。
ユーゼックは、大手電機メーカーの東芝が、燃料の供給から発電所の建設まで原子力事業の一貫体制を構築するため、2010年におよそ100億円を出資する計画を発表し、これまでに3750万ドル(日本円でおよそ38億円)を出資しています。
ユーゼックは、新たに発行する株式の16%を、東芝アメリカの原発向けの機器製造メーカーに割り当てることなどを盛り込んだ再建策を併せて公表し、120日以内に、再建手続きを終えたいとしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140306/k10015764341000.html

東芝がわざわざ出資するような会社だから、きっと日本向けの仕事がかなりの割合になっていたんだろうな。
…と調べてみたら、世界4大ウラン濃縮企業と呼ばれる企業の1角だとか。*1
ちなみに、世界4大ウラン濃縮企業とは、USEC(アメリカの民間企業…!?)、AREVA SA(フランスの官営企業)、URENCO(イギリス・オランダ・ドイツの国家共同事業)、ROSATOM(ロシア国営企業)と、核パーティが開ける綺羅星のようなメンツ(笑)
どの会社も倒産とか、破産とは無縁にしか見えないんですけど。
USECは元々、アメリカの政府株式会社として誕生し、エネルギー省からウラン濃縮事業を引き継いだ会社で、98年に完全民営化した、元官営企業らしい。
しかし、完全民営化と言っても実体としてはウラン濃縮技術や工場をアメリカが野放しにする筈も無く、未だにアメリカから便宜や供与を受けている紐付きで、軍事用のウラン濃縮も可能だから、その設備を稼動して無くても維持する為に予算を貰っているとか、核兵器を解体して回収したウランの再処理とかしているらしい。
…で、ウラン濃縮の為には大量の電力が必要で、化石燃料の高騰からアメリカの電力価格が上昇。利益が減って、経営が悪化。
それに日本の需要減が重なって、こうなったっぽい。
原発の燃料作ってる会社なんだから、原発で電力を賄えばいいのに、と思ったのは秘密だし、どう考えても倒産なんてとんでもないし、そもそも民営化して良い企業とは思えない点は、アメリカ人はどう考えているんだろう