gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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コンピュータ将棋は「ルールだけ同じな将棋と似たゲーム」なのか。 - Togetterまとめ

言いたい事は判らなくもない。
三国志信長の野望などのターン制コンピューターSLGを、対人戦で遊んだ事がある人なら判ると思うけれど、対人戦にはゲームの外側での駆け引きがある。
だから、同じゲームを遊ぶにしても、CPU相手の遊び方と、対人での遊び方も、楽しみ方も全く異なるのだ。
その内にコンピューター性能の向上により、リアルタイムSLGが出始め、その発展と台頭により、「判断も遅くミスをする人間」と、「判断も早くミスをしないCPU」とで、CPU側の優位が大きくなり過ぎるようになった。
人間側がショートカットやマクロと言ったコンピューターに近づく努力をしなければ、システム的なハンデを貰わないとゲームにならない時代。それが今である。
そんな時代に、「疲れない、ミスしない、忘れない」コンピューター相手に、「疲れる、ミスする、物忘れする」人間が、将棋と言うゲームの外側での駆け引きが無いゲームで、戦うのは、まあ勝ち目が無くなって当然なのだ。
0-400mドラッグレース(ゼロヨン)で、人間と車が走った時に「同じ400m走なんだから、人間が負けて恥ずかしい」と言うだろうか。
そういう意味では、今回のこれは「ルールだけ同じな将棋と似たゲーム」と言う意味でも通用する。
ただ、将棋は「知的遊戯」であり、今まではCPUは人間に敵わない、という常識があって、かつての棋士たちもそう言っていたから、棋士の人が叩かれているだけで、人間の大半よりCPUが賢くなったと認知された未来には「昔は、人間が将棋で手加減無しのCPUに勝った事もあるんだぜ!」とか言われるようになるのだろうなぁ…。
車のレースと人間の徒競走が別物であるように、コンピューター将棋と対人将棋は別物になって行くのかもしれんけど、プロ棋士越えと言う目標を失ったコンピューター将棋は、娯楽としてのゲームの中だけに納まり、プロ将棋はプロ将棋として住み分けていくと思う。
ただ優れた点を競うだけなら、人間の徒競走だって無くなっていただろうし。