gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

【北朝鮮情勢】訪朝特使は「魔術師ではない」 局面打開の期待に中国困惑 - 産経ニュース

【北京=藤本欣也】北朝鮮に特使を派遣した中国では、国際社会の過度の期待に困惑している。中国官製メディアは18日、「(特使は)魔術師ではない」との社説を掲載、成果を出せなかったときに備えて予防線を張り始めた。
中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は同日、習近平総書記の特使である党中央対外連絡部の宋濤部長訪朝のニュースを1面で特集。北朝鮮が(1)約2カ月にわたり軍事的挑発を自制している(2)中国の高位級特使派遣を受け入れた−ことなどから、米国や欧州、日本、韓国のメディアが特使訪朝に注目している状況を詳しく報じた。
実際、トランプ米大統領も16日のツイッターで、習氏の特使訪朝について「大きな動きだ。何が起きるか注目しよう」と指摘。トランプ氏が北朝鮮テロ支援国家に再指定するか否かの判断を先延ばししたのも、特使の成果を見極めるためとの見方も出ている。
しかし、中国当局は今回の特使派遣について「党大会の状況を報告することが主要な目的。社会主義国の政党間で長年続けてきた慣習だ」(耿爽・外務省報道官)としている。
復旦大学の鄭継永韓国・北朝鮮研究センター所長は英字紙、グローバル・タイムズに対し「核問題で北朝鮮に実質的な変化を期待するのは非現実的だ。たった1回の会談で、何年にもわたって蓄積された全ての問題を解決することなどできない」とコメントした。
18日付の環球時報も「宋濤氏の訪朝に過度の期待を抱くべきではない」との見出しの社説を掲載。「宋濤氏は魔術師ではない。朝鮮半島情勢が緩和するか否かのカギは米朝の掌中にある」と主張し、あくまでも北朝鮮問題を解決する責任は中国側にはない−との立場を重ねて強調している。

http://www.sankei.com/world/news/171118/wor1711180038-n1.html

北朝鮮が9月の末に「何時でも公海上の米軍の爆撃機撃墜できる」とまで挑発した後、中国が国連の制裁履行を始めた途端、ピタリとミサイル実験や強硬なアメリカ挑発を止め、米韓、日米合同訓練などに対しても、反応を停止している。
正直なところ、制裁によってエネルギーを押さえられた北朝鮮は、戦争をする気なら体力が削りきれる前に行動に出なければ、ジリ貧だから、9月末の勢いなら11月には開戦間際に至っていると考えていた。
しかし、まるでどこかの飼い主から、「待て」を言い渡されたかのように、アメリカへの挑発を止め、トランプの暴言に対しても反応を控えるようになった。
元々中国は北朝鮮に対して強い指導力を持って居るとは思っていたが、近年は中国の面子を潰す事を止めない勢いがあり、その統制も緩んだか、と思ったりもしたが、一番重要なキンペーの大一番の際には、完全にその活動を止めた辺り、むしろかつてない程に、中国と北朝鮮の関係が強く結びついているのではないか、と言う疑念が強くなるばかり。
だからこそ、「この訪朝特使で、事態が良くなる事は無い」と最初から中国は確信しており、トランプに余計な期待をさせないように、牽制しているように見える。
このまま来月も膠着が続くようなら、北朝鮮の中国に対する挑発の数々は、プロレスだった可能性がより高くなるだろう。
その場合、アメリカに先んじて、中国が北朝鮮を電撃的に侵攻する(ふり)をする可能性が懸念される。
そして、アメリカの望むとおり、金正恩(人造人間19号)を除きました、核兵器も接収しました。(ただし、どちらも声明のみ)
だから、アメリカは北朝鮮に入って来るな、と韓国とグルになって、北朝鮮アメリカ軍が侵入して来る事を避ける、といった流れになる。
その場合、韓国に北朝鮮の核脅威が無くなるから、アメリカは引くしか無くなり、中国が北朝鮮を全て仕切るから、「今まで通り」であり、アメリカが六者会合などで二〇年にわたり苦労して来た北の核が、アメリカでは無く中国のお陰で取り払われる。
これは、アジアにおけるアメリカのプレゼンスに、致命的な亀裂を入れる事になる。
杞憂に終わって欲しいんだけど、ウクライナでロシア軍が直接介入した暴挙に、証拠が無いからと不介入して日和見したアメリカは、これを「また」やられた場合、中露並の横暴さを発揮しなければ、対抗できない。
トランプに、その気概はあるのか。
それだけが、問題だ。