gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国で話題の「鬼ごっこ」が、世界中に広まるかもしれない - ITmedia ビジネスオンライン

中国の「鬼ごっこ」が話題になっている。とはいっても、子どもの遊びではない。現在、中国では監視カメラのシステムが広がっていて、犯罪者が大手を振って歩くことが難しくなりつつあるのだ。どういうことかというと……。
今、英国の公共放送BBCが放映した中国での「鬼ごっこ」が話題になっている。
そのニュース報道では、BBCの記者が中国・貴州省貴陽(きよう)市の警察署を訪問する。この警察署は全市民の顔写真をデータベース化しているので、徹底した監視活動が可能になっているという。
そして、ある実験を敢行する。記者は、警察職員に顔写真を撮られた後、その職員に「じゃあ、私をどのくらいの時間で発見できるのか試してみようではないですか」と告げる。記者はクルマで移動し、市の中心部から外れた場所で下車。
そこから、当局が監視カメラ(CCTV)の顔認識システムだけで記者を探す実験がスタートした――。
今、中国の監視カメラが、欧米でさまざまな形で報じられて話題になっている。というのも、「大国になってもテクノロジーはイマイチ」というイメージが世界的に広まっている中国で、顔認識の技術がかなり向上しており、監視カメラ網が急速に拡充されているからだ。強権的な監視国家として知られる中国だけに、監視カメラ設置は意外ではないが、その規模がとにかくスゴいらしい。そこで、中国の監視カメラや顔認証技術の現状、これからどんな監視が行われていくことになるか、迫ってみたい。
(中略)
こうした技術は節度を持って使えば価値は高い。事実、中国の警察では犯罪者の摘発に一役買っているそうだ。上海では2017年1月、警察が都市部で顔認識テクノロジーを導入し、最初の3カ月だけで、567人の犯罪容疑者を拘束したという。またイベントごとに会場で導入するケースもあり、例えば山東省青島(ちんたお)市のビールフェスティバルでは22人の指名手配者が捕まっている。福建省厦門(あもい)市では、このテクノロジーで、バスでのスリが30%も減り、江蘇省蘇州(そしゅう)市では500件の事件が解決につながったという。
こうした実績を見れば、中国が国を挙げて監視カメラの設置にかなり力を入れているのも分かる。そもそも、中国では16歳になると写真入りの身分証を作る必要があるために、当局は全人民の顔写真はすでに所有しており、すぐにそのデータベースが使える。
(中略)
中国はこれらのテクノロジーとは別に、2020年までに「社会信用システム」なるものを構築しようとしている。このシステムは、人民の社会行動や金融行動などデジタルの記録を集め、違法行為などがあれば個人の信用度を減点するというものだ。そうしたデータから個人を信用スコアで格付けするとんでもないシステムだ。もちろん当局が監視するインターネットでの動きなどもすべて数珠つなぎのようにつながれば、壮大な管理システムになる。
(中略)
ところで、冒頭の「BBC」対「貴陽市警察」の「鬼ごっこ」は一体どんな結末を迎えたのか。
市の中心部から外れた場所で下車したBBCの記者は、バスターミナルに向かって歩き出し、小型カメラで自らを撮影しながら徒歩で移動する。その途中で3台の監視カメラに気が付くが、そのまま歩を進め、ターミナルに到着する。すると、直ちに警察署の監視システムが記者を捕捉。警察側のモニター画面には「相似度:88%」という文字とともに、記者の氏名などが表示された。
次の瞬間、記者は近くにいた警察と警備員に取り囲まれた。記者は「この人たちは実験だとは思ってないな」と漏らす。
実験スタートからターミナルで発見されるまで、その時間はわずか7分だった。
(中略)
お隣の韓国でも監視カメラは増えており、2010年に公共の場所に設置された監視カメラの数は30万個だったのが、2015年の終わりには74万個に増えている。また最近のニュースでは、マルタでも試験的に顔認証システムがスタートする。
こうした技術がさらに磨かれていけば、犯罪者が大手を振って街を歩ける時代はそう遠くない時代に終わりを告げるだろう。そして、それを実現する技術を中国が支える――そんな日も近い未来に来るかもしれない。

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1712/21/news012.html

こんなん、もう10年くらい前にソリューションとしてNECだったと思うけど、出してるよ。
ただ、肖像権だのプライバシーだのと言った、権利問題をクリアする為に、無駄に労力が掛かったり、設置するのも利用者の理解を得るのが一苦労と言う事で、ようやく今年からテロ対策で空港導入が始まるって話が出てきてるぐらい、普及が日本で遅いだけの話。
なお、この手の技術は、「使って磨き上げる」という方法が一番だから、現時点ではもう中国の方が技術力があっても不思議ではないんだけれど。
ちなみに、以前アパレル系の小売店舗で、「顔認識来店者分析システム」を見た事がある。
どこまで活用しているのかは聞けなかったが、店内のカメラに人が入ってくると、すかさず顔位置を示すマーカーが出て、なんか処理してる機械。
昔なら、超有能な営業マンは、お客の顔を覚えていて、相応しい対応をするっていうアレな事を、今は顔認識と顧客データベースを組み合わせるだけで、簡単に実現できる訳だ。
中国は、これに位置情報を付加して、政府機関と監視カメラ全部でやってるってこと。
…まあ、国家権力が強い国ならではの話だよね。