gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

【リビア空爆】リビア多国籍軍、作戦の目標定まらず、飛行禁止区域長期化も - MSN産経ニュース

【ロンドン=木村正人】仏英米主導の多国籍軍リビア空爆で飛行禁止区域の設定に成功したものの、カダフィ政権打倒を目指すのか否かをめぐり逡巡(しゅんじゅん)している。最高指導者カダフィ大佐を殺害した場合、アラブ諸国の離反を招き、軍事介入の正当性が揺らぎかねないからだ。反体制派は軍事力などでカダフィ大佐側に劣っており、飛行禁止区域を実施しても膠着(こうちゃく)状態が数年続くとの見方が出ている。
アフガニスタンイラク復興にかかわり、キャメロン英首相の政策チームに助言しているシンクタンク、欧州外交問題評議会のダニエル・コースキ氏は「多国籍軍カダフィ政権を打倒したいのか、反体制派を支援するのか、明確な目標を欠いている」と指摘する。
多国籍軍空爆で反体制派の虐殺という人道危機を回避し、中東・アフリカ諸国の指導者に反政府デモへの武力行使は許されないという強いメッセージを送る所期の目的を達した。
英国はカダフィ大佐の拠点で住居がある首都トリポリの建物を攻撃。フォックス英国防相は「大佐への攻撃も潜在的な可能性」と述べたが、リチャード英国防参謀長は「あり得ない」と否定した。クリントン国務長官も「大佐側からの寝返りが増えるのを望む」とだけ述べた。
英米は大佐殺害を強行してアラブ諸国の反発を招いて、介入への支持が得られないことを危惧(きぐ)している。
欧米は大佐の即時退陣を求めているが、大佐はトリポリ周辺で幅広い支持を維持。東部を拠点とする反体制派には自力でカダフィ政権を倒して新政府を樹立する能力はないとの見方が広がっている。
NATOへの指揮権移譲をめぐり対立が表面化した英米とフランスの首脳は北大西洋条約機構NATO)が飛行禁止区域実施に関与すべきだとの認識で一致。NATOの指揮系統を使う一方で政治的な意思決定は多国籍軍参加国で行う方向で調整を進めている。
作戦にはNATO以外のカタールなども参加しているため、アフガンで48カ国が参加するISAF(国際治安支援部隊)型の枠組みが検討されているという。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110323/mds11032317430004-n1.htm

リビア反政府軍が敗北寸前まで追い込まれた辺りで、しばらくニュースから離れていたが、欧米を中心とした多国籍軍によるリビア空爆が実施されて、情勢が変わった模様。
そして笑える事に、「これから自国内の反政府勢力を弾圧する可能性の高い国々」からは、非難されたもより。

【モスクワ大前仁】メドベージェフ露大統領は22日、モスクワを訪問中のゲーツ米国防長官と会談し、米国をはじめとした多国籍軍によるリビアへの「無差別な空爆」に懸念を示した。

http://mainichi.jp/select/world/news/20110323dde002030025000c.html

とか

中国外務省の姜瑜副報道局長は20日、米英やフランスなどの多国籍軍リビアへの軍事攻撃を開始したことについて「遺憾」の意を表明し「中国は国際関係において武力行使に賛成しない」とする談話を発表した。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110320/chn11032016180001-n1.htm

ぶひゃひゃひゃひゃ。
人道的理由じゃなくて、ウチらが国民を「黙らせた」時に、介入されたら困る。とハッキリ言えば良いのに。

【ワシントン時事】対リビア軍事力行使で、米国内ではオバマ大統領が事前に議会の同意を得ていなかったとの批判が噴出している。それに加えて、財政赤字削減が最優先課題となる中、多額の戦費負担を強いられるとの懸念も高まっている。リビア攻撃の要となったトマホーク巡航ミサイルの発射費用は1発140万ドル(約1億1300万円)ともいわれる。
イラク戦争は議会の武力行使容認決議を経ていたが、デニス・クシニッチ下院議員(民主)は「大統領はリビア攻撃を議会と協議しておらず、憲法上必要な手続きを経ていない」と批判。オバマ大統領が上院議員時代に「米国に差し迫った脅威を阻止する必要がない状況下では、大統領に軍事力行使を決定する権限はない」と発言していたことも指摘した。
ジョン・ラーソン下院議員(同)は「(リビア最高指導者)カダフィ大佐の率いる残忍な政権に対してであっても、他国に対する武力行使は議会に通告する手続きを踏むことが求められる」と不快感を示した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011032300570

手続きは重要だと思うし、その点を非難される事は仕方が無いけれど、議会の承認を待っていたら、反体制派が殲滅されて、介入する口実自体が失われていた可能性がほぼ100%。
それはそれで、カダフィの市民虐殺を追認するに等しい行為であり、その一例を以って中露に対して「非人道的な弾圧なんて許さない」という「外交的牽制効果」が大幅に弱体化するから、「正義」を標榜するアメリカの選択としては間違っては居ないと思う。
…まあ、英仏に巻き込まれた、というのが本音だろうケド。
閑話休題
オデッセイの夜明け作戦」で114発のトマホークをぶっ放したらしいが、旧式トマホークならむしろ戦費というより「在庫一掃」ではなかろうか。
それに、防空能力を低下させずに爆撃機を投入して、撃墜された方が「被害額」は大きい罠。

【3月23日 AFP】21日、リビア上空の飛行禁止区域で監視活動を行っていた米軍のF15戦闘機が墜落した。搭乗員2人は脱出し、無事に救助された。
ドイツ・シュツットガルト(Stuttgart)に拠点を置く米軍司令部は22日、「中央ヨーロッパ標準時21日午前10時30分(日本時間22日午前6時30分)ごろ、リビア北東部の上空を飛行中の米空軍のF15ストライクイーグル(Strike Eagle)戦闘機に故障が発生し、搭乗員2名が脱出した。1人は多国籍軍に救助された。もう1人はリビア国民に救助され、手厚く扱われ、現在は米軍の保護下にある」と発表した。
ニコル・ダーリンプル(Nicole Dalrymple)司令部報道官はAFPの取材に対し、搭乗員1人は軽傷を負ったと述べた。同報道官によると故障の原因は現在調査中。同機は英空軍の基地がある英レイクンヒース(Lakenheath)空軍基地を拠点としており、今回はイタリア北東部のアビアーノ(Aviano)空軍基地から出動していた。
米軍幹部によると、1人の兵士を救助したのは、回転翼を傾けてヘリコプターのように垂直離着陸をすることができる「オスプレイ(Osprey)」で、リビア沖に展開している強襲揚陸艦キアサージ(USS Kearsarge)から出動した。(c)AFP

http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2792060/6993940

F15Eは1機3110万ドル。トマホーク22発分也〜。
これは機体故障が原因だから、トマホークとは無関係かな?