gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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まとまらぬ欧州、よみがえる戦闘機「ユーロファイター」の悪夢 英EU離脱、安全保障の影響は (乗りものニュース) - Yahoo!ニュース

(前略)
安全保障面も気になるところですが、現在のヨーロッパ諸国におけるそれは主に「北大西洋条約機構NATO)」が担っており、イギリスのEU離脱によって軍事面に与える影響は、おそらくただちには、それほどないと思われます。というのも、第二次世界大戦後の西ヨーロッパ諸国は、対ソ連(ロシア)という共通の脅威から一貫して団結し、強固な関係を維持し続けているからです。その象徴的存在ともいえるのが、欧州諸国の共同開発による戦闘機「ユーロファイター」でしょう。
(中略)
「ユーロファイター」の開発は「友好」の象徴でもありますが、各国の思惑がぶつかり合う「摩擦」の象徴でもあり、その開発は“茨の道”といえるものでした。「ユーロファイター」量産機が最初に出荷されたのは2003(平成15)年ながら、その開発の源流は、なんと1970年代にまで遡ることができます。
(中略)
こうしてその4か国による、2000(平成12)年の就役を見込む「ユーロファイター2000」計画はようやく開発がはじまり、1994(平成6)年に試作機が初飛行します。
同計画はそこからさらに9年の開発期間を要し、2003(平成15)年に当初の計画から24年の歳月を経てようやく実用化へ至ったのですが、この開発期間中にも今度は「名前」を巡って紛糾しています。
(中略)
イギリスは「タイフーン」、イタリアは「F-2000 タイフーン」、ドイツとスペインは「ユーロファイター EF2000」という異なった制式名称で呼称しています。
(中略)
今回のイギリスの決断がただちに安全保障面へ影響するとは考えづらいですが、それが巡り巡って将来の「ユーロファイター」性能向上計画、ひいてはイギリスと各国との軍事関係にどう影響を与えていくか、今後の展開を不明瞭にする新たな要素になったのは確かでしょう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160704-00010000-norimono-bus_all

ユーロファイターに限らず、F35もそうだが、国際共同開発の問題点は大きく2つ、「要求が散漫で仕様確定に時間が掛かる」と「失敗した時に損切りが出来ない点」点ににあると思う。
特に問題が大きいのは、後者だ。
ユーロファイターなんて量産機が登場した時点で、F22がロールアウトしており、完成した時点で旧式化している。
もっと早くに開発を諦め、そのリソースを新型ステルス機開発に振り向けていれば、今頃は欧州初の新型ステルス戦闘機の試作機ぐらいは飛んでいただろう。
F35だって、3機種同時開発なんて無茶をさっさと諦めていれば、A型(陸上型)相当の機体ならとっくに完成していただろう。
しかし、巨額の開発費を複数国で分担して開発している以上、「失敗しました、開発を止めます」なんて誰も言えない。言っても止められない。
結果として、炎上プロジェクトを、炎上させたまま完了しなければならない、と言う地獄の釜の蓋が開く訳だ。
EUに関しては、その「イチ抜けにくさ」を「結束」として利用した仕組みだから、確信犯なので、国際共同開発と同列に語るのは、無理がある気もしなくはない。