gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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救助された難民が貨物船乗っ取る 地中海 | NHKニュース

救助された難民が貨物船乗っ取る 地中海 | NHKニュース

アフリカからヨーロッパに向かう難民があとを絶たない地中海で、貨物船に救助された難民が船を乗っ取る事件があり、ヨーロッパの国々で難民への風当たりがさらに強まることも懸念されています。
北アフリカリビアの沖合の地中海で27日、漂流していた100人余りの難民や移民を通りかかった貨物船が見つけ救助しました。
ところが、貨物船がそのまま目的地のリビアに向かおうとしたところ、救助された難民の一部が乗組員を脅して船を乗っ取り、地中海の島国マルタに向かわせたということです。
このため通報を受けたマルタの軍が沖合で、貨物船に乗り込んで船を奪還し、港まで移動させて女性や子どもを含む難民や移民全員を下船させ、数人を拘束したということです。
地中海ではアフリカからヨーロッパに向かう難民や移民があとを絶たず、NGOなどが救助活動を続ける一方、ヨーロッパの国々は受け入れに慎重な姿勢を見せ始めていて、なかでも右派政党が連立政権を組むイタリアは厳しい政策をとっています。
事件を受けて、イタリアのサルビーニ内相は「彼らは遭難した人々ではなく海賊だ」とコメントしていて、ヨーロッパの国々で難民への風当たりがさらに強まることも懸念されています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190329/k10011865251000.html

…これは、まあ、風当たりが悪くなって当然と言うか、自業自得だよなぁ。
日本は、逃げ場の無い島国なので「難民」と言う物が発生しにくい環境にあるので、イマイチ理解しがたいんだけど、個人的に「自力で逃げてきた難民って、わざわざ助ける必要あるの?」という根本的な疑問がある。
所謂、「放浪の民」。「放逐された」系の難民は、帰るべき祖国から放逐され、居場所を奪われる訳だから、まあ、当面は保護されるべきだと思う。
そうした帰るべき場所を失った難民が、国外で保護を受ける。
美談だし、人間の弱者救済と言う善性を感じさせてくれる行為だ。
しかし、そうした追放系の難民ではなく、「自力で逃げてきた難民」ってのは、その難民が発生する様な国から「逃げるだけの余裕を持っていた、その国では比較的に余裕のある階層からの人間」が大半を占めている。
逃げる余裕も無い弱者は、そもそも逃げる途中で死ぬか、逃げずに居残って死ぬか、の2択しかないから。
つまり、その国を「正しく糾す」力を持っている筈の、比較的に余裕のある階層が、さっさと国外へ逃げ散ってしまえば、残されるのは「逃げられない弱者」と「難民発生の元凶に対して利益が得られる人達」だけになり、問題が固定化されてしまう。
難民の境遇は悲惨だと思うけれど、その国の中で問題を解決すべき当事者が、さっさと逃げ出して、国内問題を国外へと溢れさせた、という見方も出来るのだ。
実は、その例外と言える、シリア問題*1こそが、難民問題を悪化させたので、議論がややこしくなるんだけど…。

*1:シリア内戦は、発端はアラブの春、と言うネットによる情報自由化による自由革命で、その後は、本当に多数の国と宗教の複雑な思惑が絡む、代理戦争じみた内戦であり、国内で正しく国民が団結すれば…というレベルを軽く超えてしまった、実はとても新しい形の「内戦」なのだ。そもそも安易にアラブの春と言う軽佻浮薄な「幻影」に踊らされたのが一番の問題ではあったが、時代背景を考えると「まったく新しい革命の火種」だったし、SNSを利用した国家規模の情報戦ってのは、トランプやドゥテルテと言った大統領誕生に、ブレグジットを決めた国民投票など、先進国でもコロコロと引っかかった話なので、それを責めるのは酷かなぁ、と思う